夏本番!天体観測を楽しみませんか?-星空学習ファーストステップ 親子で楽しむ天体観測-

夏本番!天体観測を楽しみませんか?-星空学習ファーストステップ 親子で楽しむ天体観測-

天体観測をするには空気が澄んで街明かりのないところまで行かないと...と思われる方も多いでしょう。たしかに空気がきれいで街明かりのない場所では、星がまるで降ってくるかのようにたくさんの星がきらめいているのが見えるでしょう。しかし、市街地でも月や金星・木星・土星、明るい星の観測は可能なのです。梅雨も明け、夏の星空が一面に広がるこの季節、近くの公園や自宅のベランダから天体望遠鏡や双眼鏡を使って天体観測をしてみましょう。

» 天体観測のポイントと注意事項 -保護者の方へ 必ずお読みください-


市街地で観測できる主な天体

明るい市街地の夜空では、2等星がやっと見える程度かもしれません。しかし、月や惑星など明るい天体は明かりにあまり影響されずに観測できるのでお勧めです。

月は地球から一番近いところにある天体で、地球の周りを回る衛星です。月は太陽の光を反射して輝いていおり、地球からはその輝いている部分だけが見えます。太陽と地球と月、この3つの位置関係が変わることで、月の輝いている面がどれだけ地球から見えるのかが変わり、月は満ち欠けを繰り返すのです。(約29.5日周期)

月の満ち欠け
新月の原理

例)例えば上記の位置関係のときは、月の出と日の出がほぼ同時刻となる上、地球からは月の輝いている面をまったく見ることができない。

月の表面には大きく分けて「海」と呼ばれる黒っぽい平らな部分と「陸」と呼ばれる白っぽく山や谷の部分と、隕石との衝突でできた「クレーター」と呼ばれる くぼ地があります。太陽の光の当たる角度によって地形に影ができ立体的に見えたりなど、同じ場所でも見え方が大きく変化しますので、それを楽しむのも良いかもしれません。

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土星

土星

土星は、木星に次いで太陽系の中で2番目に大きな外惑星で、大きな「環」が特徴的です。
環の大きさは本体の直径の2倍以上もあります。環は、岩石や氷の粒の集まりでできていて同心円状にいくつも並んでいます。地球から土星の輪を見ると、15年周期で傾きを変えるため、違った見え方となります。


SE-GT100N II の説明と、それを使用して東京都新宿区で土星を観測した際の様子です。

火星

火星

火星は地球のすぐ外側を公転している外惑星です。火星は表面が酸化鉄を多く含む岩石で覆われているため、赤みを帯びて見えます。


金星

金星 201607_sora_venus2.jpg

金星は地球よりも内側の軌道を公転している、地球に最も近い内惑星です。地球から見ると金星は太陽の近くにあるので日中は見ることができませんが、 明け方の東の空や夕方の西の空に、わずかな時間ですが明るく輝いているのが見えるでしょう。
金星は本来丸い形の星なのですが、太陽に向いている面だけが明るく見えるため、地球から見ると欠けて見えます。しかしその欠け具合は毎日同じではありません。金星は約225日で太陽の周りを回るのに対し、地球は約365日かけて回るため、地球と金星は離れたり近づいたりしています。そのため、明るさや形、大きさなどが違って見えるのです。日々変化する金星の欠け具合を観測するのも面白いでしょう。

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星のきれいな場所に出かけて天体観測をしてみよう!

夏休み、山や海などに出かける方も多いと思います。そんな時は夜空を見上げてみてください。市街地では見ることができない星空が広がっていることでしょう。

ペルセウス座流星群

ペルセウス座流星群

夏の風物詩「ペルセウス座流星群」。例年、街明かりの少なく好条件な空であれば、1時間あたり30~50個ほど流れ星が見えています。明るい市街地では、やはりその数は激減してしまいますが、見ることができますので楽しく観測できるでしょう。


はくちょう座「アルビレオ」

「はくちょう座」を見つけるには、まず夏の大三角を見つけましょう。夏の大三角を作っている3つの星はすべて1等星と明るい星でできているので、明るい市街地でも見つけることが出来るでしょう。
夏の夜空を見上げると頭上でひときわ明るく見えるのが「こと座のベガ」です。ベガから見て右下にあるのが「わし座のアルタイル」、左下にあるのが「はくちょう座のデネブ」で、この3つの星を結ぶと「夏の大三角」となります。
夏の大三角の1つ「はくちょう座のデネブ」は、はくちょう座の基点となります。デネブはアラビア語で「尾」という意味があり、その名の通り尾羽にあたります。デネブから夏の大三角の内側に向けて胴体が伸び、その先端にくちばしにあたる「アルビレオ」があります。条件の良い日にぜひ見てもらいたいのがこの「アルビレオ」です。「アルビレオ」は、肉眼で見ると1つの星のように見えますが、望遠鏡で見てみると2つの星が寄り添った 二重星であることがわかります。1つは金色に見え、もう1つは青色に見えるこのコントラストが大変きれいなのです。市街地では空が明るいため見つけるのは大変かもしれませんが、条件の良い日でしたら観測できるかもしれません。挑戦してみてください。

はくちょう座「アルビレオ」 画像:天文シミュレーションソフト「星空散歩ライト」より / Seeds Box


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