2013年3月:パンスターズ彗星

2011年6月にパンスターズチームが発見した『パンスターズ彗星 (C/2011 L4)』が、太陽に0.3天文単位まで接近します。

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この彗星は 放物線軌道のため2度と太陽には近づくことはないと言われていますので、このチャンスに是非観測してみてください。
パンスターズ彗星は、地球軌道の南から北へと突き抜けるような軌道で進んでいますので、近日点通過前はほとんど見ることができませんが、近日点通過後から北上していくため日本でも観測することができるでしょう。
過去数年に観測された彗星の中で最も明るくなる可能性が高いと言われており、最大予想値は-3等級と木星ぐらいの明るさにまでなると期待されています。

また太陽最接近の翌日の3月11日には夕方の西の空で10度以上の長さの尾が見られる可能性があります。その後は少しずつ高度が高くなり見やすくなっていき、3月20日頃にはペガスス座付近で2等級に輝き、4月上旬にはアンドロメダ大銀河M31の近くを通過していきます。
4月中旬にはカシオペヤ座に入り一晩中観測が可能となり ます。ただ日々地球から遠ざかっていくためどんどん暗くなってきてしまいます。

3月いっぱいは低倍率の双眼鏡や肉眼で観測できますが、それ以降は望遠鏡を使って観測するのが良いでしょう。

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参考イメージ:ヘールボップ彗星 撮影:高橋篤志


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2013年3月15日、Tokna AT-X M100 PRO Dにて撮影
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2013年3月15日、Kenko ミラーレンズ 400mm F8にて撮影