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驚異的な軽さ、クリアな見え味が持ち味の本格双眼鏡Avantar 8x32 ED Ⅱ
新橋 拓也
新橋 拓也Takuya Niihashi

日本野鳥の会東京の幹事。

若者向けの探鳥会「ヤング探鳥会」や「月例高尾山探鳥会」、鳥見をしながら俳句をつくる「詠んでたのしむ探鳥会」などで探鳥会リーダーを担当し、野鳥やバードウォッチングの魅力を伝えている。また、定期的にフィールドでの調査活動も行なっている。

〈日本野鳥の会東京からのお知らせ〉
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驚異の軽さ

“Avantar 8×32 ED Ⅱ”を手にとってみて、まず驚くのがその軽さだ。 8×32クラスで410gという数字はウェブで双眼鏡を色々と調べてみても、ついぞ見つけることができなかった。すなわち同じクラスでは最軽量級の双眼鏡だということだ。
そして数値上の軽さだけでなく、標準装備のネックストラップには幅広く厚手のものが使われており、これによりさらに首への負担は軽減される。

数値上の軽さだけでなく、「実際に感じる軽さ」への配慮も行き届いているのはありがたい。 またこちらのネックストラップ、肌面素材にはネオプレーンが採用されていて、使った後のお手入れが簡単なのもポイント。使用後にこの内側だけを水でサッと拭き取れば、日陰に干すなど面倒な手間なくストラップを清潔に保つことができる。
端に可愛く描かれているカワセミも、鳥見気分を盛り上げてくれそうだ。 また握った時の感覚もよく、グリップがしっかりとききながらべたつかない、高級感のある素材感だ。

森の小鳥観察にも最適な見え味

搭載されたEDレンズによって色収差は極限まで抑えられ、超高反射な誘電体多層膜が採用されたプリズムなどにより明るい視界が確保されているため、クリアで気持ちの良い見え味だ。
薄暗い木々の中にいる野鳥の姿も明るく見え、観察を十分に楽しむことができる。

亜高山帯で見かけたウソの雌。薄暗い環境下でもそのかわいらしい姿をよく観察できた。

ウソ(Eurasian Bullfinch) 撮影:新橋拓也

森で見つけたコサメビタキ。薄暗い環境下でもそのかわいらしい姿をよく観察できた。

コサメビタキ(Asian Brown Flycatcher) 撮影:新橋拓也

視界の広さを活かして「手を止め、目で追う」

また見掛視界60°以上という視野の広さも、見逃すことができないポイントだ。 これは色々なシチュエーションにおいて有利だが、例えば木々の間を縦横無尽に動き回るエナガやメジロの混群の観察などでも活躍する。

「たくさん声はしていて、きっとこの視界の中に何羽もいるはずなのに、一向に姿が見えてこない…」

双眼鏡をあちこち振り回し探してみても、視界は一向に安定せずになかなか姿は拝めない。 こんな時には双眼鏡は声のする方へ向けて手を固定、あとは視界の中で目を動かして鳥が動くのをじっくり待つのが鳥発見への1番の近道だ。

”Avantar 8×32 ED Ⅱ”の双眼鏡を使用すれば、広視界ゆえにストレスなく待ちの時間をすごすことができるし、それにより自ずと鳥を捉えられる可能性も高まるのだ。 道具の良し悪しは、鳥見をしているときの心の余裕にもかかわってくるので、高性能の双眼鏡を1つ所持していることは大切だ。

実際に南西諸島にてメジロを中心とした混群を観察していた時の1コマ。群れの中からリュウキュウサンコウチョウを探し出すことができた。

リュウキュウサンコウチョウ(Japanese Paradise Flycatcher) 撮影:新橋拓也

どんな人にも使いやすいハイアイポイント

通常は3段階調整のものが多い中、”Avantar 8×32 ED Ⅱ”は4段階の調整が可能。 メガネの有無や骨格など、より細かな条件に応じて自分に最適な距離感を見つけることができる。 細かく高さが変えられるうえ、それぞれの高さでしっかりと固定されるように作られているところが実用的で、例えば双眼鏡をおでこに強めに押し付けてみても引っ込んでしまうようなことがない。 日常的にメガネとコンタクトレンズを使い分ける私にとって、これは地味であるが非常にうれしい機能だ。

近くのものも観察できる

最短焦点距離は表記で200センチとあるが、実際にはもう少し近くの160センチほどの距離でピントを合わせることができた。近くのものを拡大して見られるから、虫や花をよく観察してみるのも楽しい。鳥見の合間の良い息抜きにぜひお試しを。

野鳥の「本格デビュー」へ

本格的な見え味が楽しめる”Avantar 8×32 ED Ⅱ“は、野鳥に興味が出てきてこれから本格的な双眼鏡を使ってみたいという方に特にオススメしたい一本だ。 いつでもどこにでも、時には旅行にも気軽に持ち出せて、さまざまなシチュエーションで野鳥観察を楽しむことができるだろう。
そして、次のステップとしてカメラや望遠鏡を手に入れたときにでも、この軽さであれば「重い、嵩張る」と家で置いてけぼりにしてしまう心配はなく、カメラや望遠鏡とともに常に抵抗なくフィールドに持ち出すことができる。 長くあなたに寄り添い、良い体験を共有できるパートナーになってくれるだろう。

防水機能も兼ね備えており、突然の雨でも安心だ。

タカブシギ(Tringa Glareola) 撮影:新橋拓也

Avantar 8×32 ED Ⅱ

広視界で軽量かつコンパクトを実現!EDレンズを使用したネイチャー向け双眼鏡