もしもの時に備えて持っておくべき防災ラジオ
災害発生時に最初にすべきことは安全の確保です。
そのために必要なのが正しい情報収集。
スマホは消費電力が大きく、ネットに接続できないと使えないため、災害時の情報収集はラジオが安心です。
さらにテレビ機能付きなら、広範囲の情報を映像でストレス無く得ることができます。
災害時の情報収集にはコレ!
災害時に役立つ5つの機能
おすすめの理由
- 1これ1台で、テレビ・ラジオ・スマホ充電・ライト・サイレンが使える
- 2ワンセグテレビ付きだから、状況が一目瞭然
- 3手回し充電対応だから、緊急時に電気・電池が無くても使える
- 11台5役
- 2テレビが見れる
- 3手回し充電できる
齋藤千歳(フォトグラファーライター)
元月刊カメラ誌編集者。レンズやカメラをみるとチャートを撮影したくなるという奇妙な性質をもつ。この撮影結果を各種媒体で公開することをライフワークとしている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。
「手回しワンセグTVラジオ」おすすめのポイント
北海道胆振東部地震によるブラックアウト(大規模停電)を経験した筆者は、災害時非常用の備えとしてのテレビとラジオを重要視しています。ここではそんな災害時の経験を踏まえて「手回しワンセグTVラジオ KR-013AWFTE」のおすすめのポイントなどを紹介します。
1 単体で機能するワンセグTVであること
「手回しワンセグTVラジオ」は4.3インチと大きめの液晶画面を装備したワンセグTVラジオです。ワンセグTVは車載テレビやスマホでも受信できるので「わざわざ非常時に備えて、準備する必要はないのでは?」という方もいるでしょう。しかし、被災などの非常時はクルマの燃料(ガソリンなど)やスマホの電源などはとても重要な貴重品です。そのため別電源で機能する単体ワンセグTVはとても便利。また、避難先でみんなでニュースを見るのにも重宝です。
2 ワイドFM対応のAM・FMラジオ機能付き
いまやテレビもラジオもインターネット経由「電波放送を受信していない」という方も多いのでは?実は筆者はそんなひとりです。しかし、筆者が大規模停電を経験した際には、インターネットが使えなくなっても、テレビやラジオは最新の情報を放送し続けてくれました。そのため災害時にはテレビやラジオはとても有用だと感じました。室内などではワンセグTVやAM 放送は受信しづらいこともありますが、「手回しワンセグTVラジオ」は室内でも受信しやすいワイドFMにも対応していて安心です。
うまく受信できないときは位置を微妙に変えてみる
「手回しワンセグTVラジオ」には、伸縮可能なアンテナが装備されています。しかし、これを伸ばしてもワンセグTVやラジオをうまく受信できないこともあるでしょう。そんなときは、ワンセグTVやFMラジオを受信したい場合は「手回しワンセグTVラジオ」を窓際などに移動してみたり、アンテナの角度や方向を変えてみることをおすすめします。特にワンセグTVは少し位置やアンテナの角度を変えるだけで受信状態が大きく改善する傾向があるので注意が必要です。ただしAMラジオの受信アンテナは本体に内蔵されているので、本体の位置や方向を調整して、受信状態のよい場所を探すのがポイントです。
3 手回し・USB・乾電池の3電源に対応
非常時に「手回しワンセグTVラジオ」が便利なポイントは3種類の電源に対応していること。ひとつは、普段から使い勝手のよいUSB(TYPE A to C)に対応した内蔵リチウム電池電源。ふたつ目は、単3形アルカリ乾電池3本。4本パックが多いので、ワンセグTVに3本使っても、1本はほかに使えるのが便利。そして、最後3つ目が手回し発電による内蔵リチウム電池の充電です。手回し充電はあまり効率がよくない印象ですが、約10分間の手回し充電でイヤホンで約1時間ラジオを聞くことができ、最後の手段と考えると十分に実用的といえます。
単3形乾電池への対応は災害・非常用としてはとても重要
北海道胆振東部地震によるブラックアウトを経験してから、災害・非常用の電機製品は、単3形乾電池に対応していることを筆者はとても重要視しています。なぜなら、災害時にも入手できる可能性が高いからです。実際、大規模停電のさなかもスーパーなどは営業を行ったのですが、レジのPOSシステムなどが動作しないため、販売するアイテムを限定するといった対応も行われました。そんなときにも汎用性の高い単3形乾電池は、販売アイテムのリストに入っていることが多く、災害時にも入手しやすかったのです。
また、あくまでも非常用対策ですが、スーパーなどで購入できない場合も、自宅の家電製品のリモコンなどを探せば、単3形乾電池数本は出てくることが多いでしょう。そういう意味でも単3形乾電池への対応は重要です。
4 情報を確実に保存するテレビ録画・再生機能
micro SDカードが正しく挿入されている必要がありますが「手回しワンセグTVラジオ」はテレビ放送を録画することができます。録画方法は録画したいテレビ放送を視聴している状態で「決定ボタン」を長押し、録画の終了は「メニューボタン」を押すだけと、とても簡単。実はテレビ放送の録画は非常時にはとても大切です。インターネットなどが自由に使えない状態では、正確性の高い情報が入手できるテレビ放送の重要度はとても高く、放送の内容を後から再度確認できる録画機能は、さまざまな情報を確実に確認することができる重要な機能といえるのです。
5 micro SDカード内のデータを再生可能
「手回しワンセグTVラジオ」にはmicro SDカードスロットが搭載されています。このmicro SDカードスロットに4GB~32GB のmicro SDHC カード、もしくは64GB のmicro SDXCカードを正しくセットしておくとテレビ録画のほかに、保存しておいた動画・音楽・画像データを再生することもできます。
対応するフォーマットは動画がAVI/MKV/VOB/MOV/MPEG/MP4/3GP/FLV(1080P、総ビッ
トレート 5000kbps 以下)、音楽がMP3/WAV/AAC/FLAC/WMA、画像がJPEG/BMP/GIF/PNG と多くの形式に対応するので、いざというときに備えて、お気に入りの動画や音楽などを保存しておくとよいでしょう。
子ども向け番組などを録画保存しておくのがおすすめ
災害時に向けて動画データを保存しておきましょうというと「非常時にどうして?」と思われる方もいると思います。しかし、筆者の経験した大規模停電のように身体に直接的な危険のない状態でも、災害時には電気が使えないというだけで、かなりストレスを感じます。これは大人も子どももいっしょなのですが、特に小さな子どもにはいつもと違う環境というだけでストレスが大きいようです。そのため、お気に入りのテレビ番組などを「手回しワンセグTVラジオ」に保存しておき、災害時に家族や仲間といっしょにみるだけで気分はかなり変わります。前もってテレビ番組などを保存しておくと操作方法の確認にもなりますので、ぜひ用意しておいてください。
6 スマホなどへの充電機能を搭載
意外に思うかもしれませんが「手回しワンセグTVラジオ」はスマホなどの携帯電話に内蔵充電池から充電を行うことができます。要はモバイルバッテリー的な機能を発揮するわけです。使い方はとても簡単。本体の電源をオフにした状態で「携帯電話充電用 DC OUT 5V」(USB TYPE A)に充電したい携帯電話に対応した充電ケーブル(別売)を差し込み、逆側を携帯電話に差し込むだけです。充電に使用できる電源は内蔵充電池だけで、単3形乾電池を電源として充電を行うことはできません。
また「手回しワンセグTVラジオ」でテレビやラジオなどを使用するために必要な充電池容量を残した状態で充電を終了するので、スマホがフル充電といった状態にはならないこともありますが、非常用電源としては、とても心強いです。
使用電源選択可能な電源スイッチがスグレモノ
使いはじめるとすぐに気付くのですが「手回しワンセグTVラジオ」の電源スイッチは電源に「乾電池単3」と「内蔵バッテリー」のどちらを使うかを選択できる構造になっています。実はこれが非常時や災害時はとても有効。例えば、単3形乾電池の非常用備蓄が十分にあったり、災害時でも入手が可能であったりする場合は、電源に「乾電池単3」を選択して電源をオンとし使用すると、スマホなどの携帯電話の充電にも使用可能な内蔵電池の電気を温存しておくことが可能。また、逆に単3形乾電池の入手が困難で内蔵電池の充電は可能という状態であれば、単3形乾電池は温存しておくといった使い方ができます。災害時にさまざまな状況に対応できるスグレモノといえるでしょう。
7 非常時の明かりにもなるLEDライトも装備
「手回しワンセグTVラジオ」には、明るさ約400lx(ルクス)のLEDライトが装備されています。「ライトはスマホもあるし十分」という方もいるでしょう。しかし、実際停電になると気付くのですが、夜は居間からトイレに行くにもライトが必要です。ライトがひとつだけでは、家族の誰かがトイレに行っている間は居間は真っ暗という状態になりかねません。テレビをみることもできる「手回しワンセグTVラジオ」に明かりがつくと、停電時の居間が物理的にも精神的にも明るくなるわけです。
8 光と音でSOSを知らせるサイレン機能
被災時に救助隊などに自分の居場所を知らせるサイレンモードが「手回しワンセグTVラジオ」には搭載されています。筆者は非常用ブザーで実際にテストなどを行った経験があるのですが、屋外などほかの電子音がない場所では、電子的なアラームの音は思う以上に遠くの人の耳にも届き、実用性が高いです。また「手回しワンセグテレビラジオ」の場合、LEDライトも点滅するので夜間などは聴覚だけでなく、視覚にも自分の存在を訴えることができ安心感が増します。
仕 様
液晶モニター | 4.3インチTFT 解像度(480×272ピクセル) |
---|---|
受信チャンネル | TV:ワンセグ UHF 13ch~52ch(ISDB-T) |
受信周波数 | FM:76.0MHz〜108MHz(0.1MHzステップ) AM:522kHz〜1710kHz(9kHzステップ) |
内蔵メモリー | ユーザー使用領域はありません |
外部メモリーカード | microSDHCメモリーカード:4GB~32GB(別売) microSDXCメモリーカード:64GB(別売) |
動画フォーマット | AVI/MKV/VOB/MOV/MPEG/MP4/3GP/FLV, 1080P 総ビットレート 5000kbps以下 |
音楽フォーマット | MP3/WAV/AAC/FLAC/WMA |
画像フォーマット | JPEG/BMP/GIF/PNG |
LEDライト | 約400lx |
入力電圧 | 5V |
入力電流 | 最大1A |
出力電圧 | 5V |
出力電流 | 最大1A |
イヤホン出力 | φ3.5mmステレオミニプラグ(3極) |
スピーカー出力 | 1W(8Ω)、モノラル |
動作温度 | 周囲温度:5〜35℃ (結露無きこと) |
電源 | リチウムイオン充電池(3.7V 2000mAh)(内蔵) 単3形アルカリ乾電池3本(別売) |
消費電力 | 1W |
寸法 | 約175×94×48mm |
質量 | 約315g (乾電池、microSDHC/SDXCカード含まず) |
生産国 | 中国 |
同梱品 | 本体、USBケーブル(Type-A to microUSB)、取扱説明書 |
【携帯電話への充電】
充電率の約30~50%に上昇。(乾電池からの充電はできません)
(例) 携帯電話の充電状態が約50%の時、80~100%に上昇
携帯電話の機種、使用年数により異なります。
※駆動時間は目安です。使用状況や受信環境、電池種類により駆動時間は異なります。
【使用時間の目安】
電源 | 充電池 | 乾電池 | 手回し充電10分間 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
音声出力 | スピーカー | イヤホン | スピーカー | イヤホン | スピーカー | イヤホン |
テレビ | 約4時間 | 約9時間 | 約3時間 | 約4時間 | 約3分 | 約5分 |
ラジオ | 約23時間 | 約38時間 | 約16時間 | 約35時間 | 約5分 | 約1時間 |
充電池 | 乾電池 | |
---|---|---|
サイレン | 約8時間 | 約6時間 |
LEDライト | 約32時間 | 約24時間 |
【TV録画時間の目安】
microSDHCメモリーカード 4GBの場合:約21時間
非常時だけでなく、アウトドアや車中泊でも積極活用したい
災害時などのブラックアウト(大規模停電)において「手回しワンセグTVラジオ KR-013AWFTE」が有用なポイントを解説してきましたが、実はおすすめの最大のポイントは災害などの非常時以外にも活用できる点にあります。
大きさが約175×94×48mm、重さ約 315g( 乾電池、micro SDHC/SDXCカード含まず)とコンパクトで軽量、しかもさまざまな電源に対応する「手回しワンセグTVラジオ」は、アウトドアやキャンプ、車中泊にも便利。
「キャンプやアウトドアはわかるけど、車中泊には車載テレビがあるのでは?」という方もいるでしょう。ですが、車中泊の際にはマナー的にも、環境問題的にもエンジンをかけたアイドリング状態は不可。そのため車載テレビは使えないことがほとんどです。そのため、筆者は車中泊の際はもちろん、キャンピングカーでも「手回しワンセグTVラジオ」を使っています。キャンピングカーのバッテリー節約という点でも便利です。
そしてなによりも、いつ発生するかわからない災害だけに備えてポータブルワンセグTVの充電を毎日のように行うのはかなり難しいでしょう。しかし、アウトドアや車中泊など日常的に使用できる「手回しワンセグTVラジオ」なら、いざというときに操作がわからないとか、充電をしていなかったということも少なくなるはずです。ぜひ、普段から積極的に活用してみてください。
我が家では、録画しておいたTV番組などをクルマのなかで、子どもにみせるのにも日常的に使用しています。