現在のケンコー・トキナーの元となる「ケンコー」は1957年に創業。フィルターメーカーとしてスタートしました。
フィルターに関わるアクセサリーには、フィルターケースなどもありますが、「ステップアップリング」というのもよく使われるモノの一つです。では、いつ頃から「ステップアップリング」があるのでしょうか。
過去の「用品ショーカタログ」を調べてみました。
すると「新商品」という記述とともに、用品ショーカタログのバックナンバーに記載がありました。
1978年度版です。
ステップアップリングが掲載された、1978年度版の写真用品カタログ。
創業年からすれば、ステップアップリングの発売は比較的最近のような気がします。
フィルターは元々、カメラメーカーごとに統一されていたものでした。
オリンパスは49ミリ、ニコンとペンタックスは52ミリ、ミノルタは55ミリ、キヤノンは58ミリでした。しかしながら、大口径望遠レンズなどがラインナップされてくると、決めていたサイズのみでは対応しきれなくなります。さらに、フィルターも保護のみでなく、様々な効果フィルターが流通するようになってきました。
「特殊なフィルターは大きいサイズで買って、小口径のレンズにも使い回したい」という要望に応えるのが、今回取り上げたステップアップリング。フィルター使いの幅が拡がるアクセサリーです。
もう一つ、ステップアップリングの使い道があるのが「薄枠でないPLフィルターをワイドレンズで使う」場合。
PLフィルターの「ワイドタイプ」というのが出てきたのが、ここ十年ほどですが、それ以前は「28ミリより広角のレンズはPLを使うと写真の周囲にケラレ(陰り)が出る」ものでした。そこで、使うレンズより「二回り以上大きいPL」を用意し、ステップアップリングを介して取り付けることで、ケラレを防ぐ、ということが行われました。二回りというと・・・52ミリ径の場合、52/55/58となりますから、58ミリが二回り大きいサイズです。
ステップアップリングは、まず「使うレンズにリングを取り付ける」ことから始まります。
そして、リングの先にフィルターを取り付けて使います。
ステップアップリングの逆で「ステップダウンリング」というのも存在しますが、フィルターの使用には適しません。フィルターは径が小さい方が安いから、安いのを使い回したい・・・と思う方もいるかもしれませんが、残念ながら無理があります。ケンコーのステップダウンリングは元々「リバースアダプター」などのアクセサリーに使うように考えられたものです。ステップダウンリングについてはまたの機会にご紹介しましょう。