ここ数年、星空写真と言えば「星景写真（せいけいしゃしん）」と言えるほど、撮影人口も増えてきました。

星景写真は、ご存じの様に「星空＋景色」そう「星空のある風景写真」という様に風光明媚な地などで星空をミックスさせて撮影する星空写真ですが、「星野写真（せいやしゃしん）」とは、風景の無い星空だけの天体写真を指します。その為に赤道儀を用いて、地球の自転速度に合わせた追尾が必要にです。

その分、星景写真とは違い長秒露光により淡い天体も撮影が可能になります。星景写真では、ISOを高めに設定し30秒以下、20秒とか15秒で撮る事が多いですが、星野写真では赤道儀を用いる為、ISO400程度で10分などの長秒露光が可能です。 それだけに写野の四隅の星が点像に写ってくれないと失敗したかの様な沈んだ気持ちにもなりかねません。

そんな中、ケンコー・トキナーから受注生産とはいえ「SZ 33mm F1.2 MF」がリリースされました。このレビュー記事を書く前、8月に一度使用させて頂いたが、その写りが忘れられなくなり、今日に至ります。

天体写真用のカメラは、CanonとNikonより天体改造済みのカメラがリリースされたものの、多くの天体写真家／天体写真ファンは、ハヤタカメラ・ラボの様にカメラを天体用に改造してくれるショップに依頼して星空を写しています。その為、Canon／Nikonが主流でした。 一部の天体写真家／天体写真ファンの中では、以前よりFUJIFILMのカメラは改造しなくても赤い散光星雲が写る。星野写真／ディープスカイに使える。といった話題が出ていました。

縁あって現在、Canon天文改造機の他、FUJIFILMのX-T30ⅡとX-A5を星空撮影に使用しています。そこに「SZ 33mm F1.2 MF」が登場しました。33ｍｍのAPS-CのXマウントレンズ、こんなに嬉しいニュースは久しぶりでした。

今回、縁あって沖縄観光コンベンションビューローと粟国村観光協会との共同事業を受託し、沖縄本島の西側60km（ニューフェリーあぐにで2時間10分）の離島での撮影機会に恵まれました。その事業の際の当撮影をする時間も得る事が出来ましたので、サンプル画像をいくつか撮影してきました。見て頂き、購入の参考にして頂けたなら幸いです。

赤道儀＝星空の動きに合わせて稼働し、星を「点」状態で撮影するための機械。 ケンコー・トキナーには、SLIK「ECH-630」やケンコー「スカイメモSW」などがあります。