Tokina Newレンズの独り言


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製品企画について

製品企画・・・読者の皆様の中にも業種は違えど、製品企画に携わっている方々も多いと思います。また、製品企画部門や広報・宣伝部門に憧れを持つ新社会人の方達も多いでしょう。

製品企画って、営業と開発に精通して社内の人間関係もしっかり保っていないと出来ない、意外と地味で泥臭い、各所に根回しが必要な仕事なんだって知っています?

トキナー製品の製品企画として、良いレンズを作ってカメラ好きのお客様に喜んでもらうためには?

当然、市場調査、競合他社動向、販売価格、要素技術、特許調査、外観デザイン、当社の立ち位置等、今風に言うとマーケティングを行います。

どの機種も、当り前の手法で製品企画を行い開発していくのですが・・・1機種、2機種と企画し製品化することは楽しいんですよ。しかし、これが10機種を超えるようになると、辛くなる時があります。

なぜって、発売したレンズが全て好調に販売できるとは限らないから。

作る方としては、絶対に売れると信じて企画開発していくのですが、市場に出した反応はいまいち・・・こんな時は正直ヘコミますね。「何でこんなレンズ作ったんだぁ」とか営業や上司からプレッシャー掛けられるし・・・また、時として、予想に反して売れてしまった時は・・・個人としては内部の反対意見を覆せて嬉しい反面、内心はいつ販売が止まってしまうのか不安・・・また、日本国内と海外では、お客様のニーズって違う事もあるんです。

売れている反面、そんなに生産計画入れちゃっていいの? 為替の変動、海外景気動向、生産歩留まり等、何かと気苦労が多いのが製品企画なんですよ。当たり前の事ですが、売りが止まれば在庫が増える。

「レンズは急に止まれない!」当社のレンズの生産って、硝材3か月、機構部品2か月、電装品2.5か月、組み立て1か月、6ヵ月先の需要予測をして国内、海外分の生産、販売を行うビジネスなんです。

予測が外れると在庫の山になり、資金繰りだって悪化してしまいます。

いつも頭によぎる事。昔の株式相場の格言「まだは、もうなり。もうは、まだなり」これ意外に当たるんです。

そんな、製品企画担当者についての、失敗談、成功談を皆様に「企画担当者のひとり言」として読んで頂き、楽しんで頂ければ幸いと思い、恥ずかしながらコラムをスタートすることになりました。

不慣れな事なので、文章の組み立て等については不備があってもご容赦ください。

「こんな事、書いちゃうとまずいんじゃないの?・・・」
「他社のレンズ誉めちゃってどうするの?・・・」

などなど、問題も多々あるかもしれませんが、それはそれとして楽しんで頂ければ幸いです。

一眼レフ用交換レンズの環境は、この十数年で大きく変わってしまいました。

従来の銀塩フィルム時代からデジタル一眼レフの時代へ・・・

さらに最近では全く規格の違うミラーレス一眼の台頭もあり、また、企画担当者としての悩みの種が増えました(笑)

このコラムは、フィルム一眼レフがAFになった時代まで遡り、トキナーAT-Xのレンズを主体に、その時々の時代背景を基に、色々とひとり言を呟いてみようかと思います。

 

 
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