今回はすべてTokina AT-X M35 PRO DXを装着し、開放絞りでの撮影を行なっております。
下の写真で見るとわかるように、Tokina AT-X M35 PRO DXに絞りリングはありません。 通常のレンズ固定位置に装着した状態ですと、絞りは最小絞りで固定されます。レンズベビー ティルトトランスフォーマーには電気接点がありませんので、この状態で絞りを操作することができません。 この状態で使えないことはないのですが、ボケ味を楽しむという意味ではちょっと不都合です。 ではどうするのかといいますと、レンズをこの固定位置からさらに、取付方向にねじ込みます。レンズ取り外しボタンを押しながら、レンズ正面から見て反時計回りの方向にレンズを回転させます。そうしてこれ以上ねじ込めない位置までねじ込むと、絞りバネは開放絞りの状態となります。
 |
 |
 |
 |
Tokina AT-X M35 PRO DXをレンズベビー ティルトトランスフォーマーでソニーNEX-5に装着。 |
通常のレンズ固定位置だと絞りバネが最小絞りで固定されてしまいます。 |
レンズを固定位置からさらにねじ込むことで絞りバネを開放絞りにすることができます。 |
固定位置からさらにねじ込む際はレンズベビー側面のレンズ取り外しボタンを押しながらレンズを操作してください。 |
では開放と最小絞り以外のF値で使用することはできないのでしょうか。
実はできます。
開放絞りと最小絞りの間でねじ込み具合を操作することで絞りバネの開きを操作できるのです。 とはいえ、絞りの状態を知るための指標がなく、その状態でのF値がいくつなのか知るすべがありません。開放絞りと最小絞り以外は、あくまで微調整と割りきって使っていただく必要があります。
ソニーNEXでお使いの場合、セットアップの「レンズなし時のレリーズ」が「許可」の設定になっていることをご確認ください。許可されていないとシャッターを切れません。
また、逆に絞りリングのあるレンズを使用の場合、通常の固定位置以上にねじ込むと最小絞りが使用できなくなります。奥までねじ込むと開放絞りしか使用できません。絞りリングのあるレンズをお使いの場合、レンズを取り付けるときにレンズ取り外しボタンを押さないようにお気をつけください。万が一、通常の固定位置より深くねじ込んでしまった場合、レンズ取り外しボタンを押さずにレンズ方向から見て時計回りに回すとレンズが通常固定位置で固定されます。
ところで、前回追記でAPS-C専用レンズを使用するとケラレが生じると記載しました。今回使用しているTokina AT-X M35 PRO DXはAPS-C専用レンズ。横方向の一番奥まで角度を付けて撮影するとやはりケラレが生じました。少し角度を緩めてやると改善します。縦方向は問題ありませんでした。
それではまたいずれ。 レンズベビー ティルトトランスフォーマーを使って、ぜひ手持ちのFマウントレンズで遊んでみてください。
(写真、文:営業企画宣伝課 正木延宏)
|