Reflexレンズはミラーレンズともいいます。焦点距離の長いレンズを小型にするために、内部に反射鏡を使用していて、反射天体望遠鏡みたいな感じです。いわゆる超望遠レンズは大きくて重くて高額ですが、Reflexレンズは小型軽量、そしてとってもお安いのが特徴です。
トキナー Reflex 300mm F6.3 MF MACROはマイクロフォーザーズ専用のレンズで、35ミリ判換算で600ミリ相当になります。このレンズの本体サイズは66×66mm(最大径×全長)、重量は298gと、びっくりするほど小型軽量です。カメラにつけたときのバランスもよく、外観は高級感があって、カッコイイですヨ!
このレンズの絞りはF6.3固定です。撮影モードは絞り優先AEを使います。後はその場の明るさに合わせてISO感度で調整します。ピント合わせはマニュアルフォーカスです。35ミリ判換算で600ミリ相当と超望遠レンズなので、ピント合わせは相当シビアではあります。私の場合は、Reflexレンズで撮る被写体はほとんどがお花なので、三脚につけ、ライブビューで撮影しています。ライブビュー時に5倍程度に部分拡大してきっちりピント合わせをしています。
私がReflexレンズを使う理由は、小さいので持ち歩きしやすいということはもちろんですが、独特のボケ部分の描写が好きだからです。特徴的なのはドーナツ状のリングボケですが、リングボケ以外にも絵画的な不思議なボケ感が魅力だと思っています。
かなり遠目にあるヒマワリにピントを合わせています。 背景の木立部分には、通常のレンズだと丸い光のボケができますが、ミラーレンズはドーナツ状のボケになります。 前ぼけ部分をよくみると、ボケの描写がミラーレンズっぽいです。 絞りはF6.3固定のため、ヒマワリは全体が同じ距離にありそうな部分を狙って構図をつくっています。 これだけ遠景の花を狙うと、大気がめらめらしているような時には、かなり影響を受けます。
カメラ機種名 | E-M5 | Tv (シャッター速度) | 1/90 |
---|---|---|---|
Av (絞り数値) | 6.3 | 露出補正 | +1 |
ISO感度 | 200 | レンズ | 300.0mm |
広大な花畑の撮影は、思いの外超望遠レンズの使い勝手がいい場所でもあります。300ミリという焦点距離は、マイクロフォーザーズですと600ミリ相当になります。通常600ミリのレンズといえば、大きくて重いのでなかなかお花撮影に持ち歩くというわけにはいきませんが、ミラーレンズだと手のひらサイズでストレスがありません。ミラーレンズだからといって、ドーナツ状のボケを出すシチュエーションで使わなくてはならないわけではなく、普通の超望遠レンズとして使うのもいいと思います。とはいえ、ボケの部分は特徴的な描写になることをわかった上で使うといいですネ!
カメラ機種名 | E-M5 | Tv (シャッター速度) | 1/125 |
---|---|---|---|
Av (絞り数値) | 6.3 | 露出補正 | +1.5 |
ISO感度 | 200 | レンズ | 300.0mm |
ユリ園での撮影です。今年は残念ながら痛んだお花が多かったので、丁寧に花を探してみました。ユリと共に、木立も画面に入れて、独特のボケの雰囲気を楽しみます。普通のレンズですと、このシチュエーションは少しうるさい背景ではあるのですが、ミラーレンズの絵画的なボケ感、ドーナツ状のリングボケなどが組み合わさって面白く仕上がったと思います。
カメラ機種名 | E-M5 | Tv (シャッター速度) | 1/20 |
---|---|---|---|
Av (絞り数値) | 6.3 | 露出補正 | +0.5 |
ISO感度 | 200 | レンズ | 300.0mm |
ゆりをアップ目にしてみました。Reflex 300mm F6.3 MF MACROは最短撮影距離0.8m、その際マクロ接写倍率は1:2なので、実際にはもっとアップの撮影もできます。ワーキングディスタンスをとりながらマクロ撮影ができるので、寄ることができないお花などに最適です。
カメラ機種名 | E-M5 | Tv (シャッター速度) | 1/180 |
---|---|---|---|
Av (絞り数値) | 6.3 | 露出補正 | +1 |
ISO感度 | 200 | レンズ | 300.0mm |
虫や鳥など、近づくと逃げてしまう被写体にもいいですヨ。
ただし、動き回るものにピントを合わせるのは相当むずかしいので、じっとしている被写体の方が向いていると思います。
カメラ機種名 | E-M5 | Tv (シャッター速度) | 1/90 |
---|---|---|---|
Av (絞り数値) | 6.3 | 露出補正 | +1.5 |
ISO感度 | 200 | レンズ | 300.0mm |
わざとリングボケをだそうと、花選びをした一枚です。リングボケはかなり特徴的なので、うるさく感じることもあります。自分の作る絵柄のイメージに合わせて、リングボケを使うのか使わないのかをよく考える必要があります。
カメラ機種名 | E-M5 | Tv (シャッター速度) | 1/125 |
---|---|---|---|
Av (絞り数値) | 6.3 | 露出補正 | +0.5 |
ISO感度 | 200 | レンズ | 300.0mm |
リングボケをつくらなければ、普通のレンズの描写と近い感じに絵作りをすることもできます。F6.3という絞りは、アップで撮影すれば適度なボケ感です。
カメラ機種名 | E-M5 | Tv (シャッター速度) | 1/500 |
---|---|---|---|
Av (絞り数値) | 6.3 | 露出補正 | +0.5 |
ISO感度 | 200 | レンズ | 300.0mm |
手持ちでポートレートに挑戦してみました。背景の海の水面は光が強く落ちて、きらめいています。キラメキはすべてリングボケになりました。かなり強い逆光の条件なので、女性自体はフレアっぽく少しくすんだ印象になり、きちんとした色の表現はむずかしくなります。ただ、この現象は普通のレンズでも起こることなので、光の影響を受けやすいレフレックスレンズでここまできれいに表現できるのには驚きでした。
カメラ機種名 | E-M5 | Tv (シャッター速度) | 1/500 |
---|---|---|---|
Av (絞り数値) | 6.3 | 露出補正 | +0.5 |
ISO感度 | 200 | レンズ | 300.0mm |
一枚前のポートレートと同じ条件ですが、少し太陽が弱くなった瞬間を狙っています。背景のリングボケの数は減りましたが、女性の肌や質感、カーディガンの赤色がよくでています。雰囲気のある一枚になりました。
カメラ機種名 | E-M5 | Tv (シャッター速度) | 1/90 |
---|---|---|---|
Av (絞り数値) | 6.3 | 露出補正 | +2 |
ISO感度 | 200 | レンズ | 300.0mm |
[著作権および画像利用についてのご注意]
本スペシャルページで提供している「実写生データ」の著作権は、撮影者である 川合麻紀氏に、使用権は 株式会社ケンコー・トキナー に帰属しています。著作権所有者および 株式会社ケンコー・トキナー への事前の承諾を得ること無しに、その全てまたは一部を、いかな る形式、いかなる手段によっても、複製・改変・再配布・再出版・表示・掲示または転送することは禁じられています。
本スペシャルページの「実写生データ」は、お客様のコンピュータースクリーン、もしくはお客様ご自身のプリンターまたは プリント手段等による、私的な画像確認での利用に限ってのみ、ご利用いただけます。