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トキナーレンズの高画質をより引き出す技術

AT-X 107 DX

AT-X 107 DX

TOKINA AT-X107 DXは、APS-Cフォーマットに対応した10mm~17mmの焦点距離を持つ対角線魚眼のフィッシュアイズームレンズだ。

このレンズの特徴は、広角単10mmではフィッシュアイレンズらしい歪曲収差の効いた画作りを楽しめる一方で、望遠端17mmでは広角レンズとしても使えるほどに歪曲収差が抑えられているという、一本で2度美味しいレンズと言える。 また、その発色はトキナーレンズらしくニュートラルかつ抜けの良い発色で、描写もこれまでのフィッシュアイレンズにみられた周辺域での画像の乱れなどもなく隅々までしっかりと描写してくれている。

以下、作例をご覧頂ながら解説をしてゆきたいのであるが、僕の撮影方法は「頭に浮かんだイメージを再現する」撮り方を行っているため画像に若干のレタッチを行うことを前提としている撮り方であることを先におことわりしておきたい。
また、作例解説には、そのTOKINA AT-X107 DX(以下AT-X107とする)の特徴を生かした撮影方法と、レタッチの方法も合わせて解説してゆきたい。


 

目次 [開く]

 

作例01フィッシュアイズームレンズであるという利点

焦点領域10mm(35mm判換算15mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/500、絞りF9、ISO200、WBオート、カメラD300


About

広角端10mmではフィッシュアイらしい歪曲収差の効いた大きな画作りを楽しめるAT-X107DXだが、広角端17mmではその歪曲収差も綺麗に収まり通常の広角レンズとしても十分に機能してくれる。 1枚目は、広角端10mmでフィッシュアイレンズらしいディストーションを効かせた画作りを楽しむ。

 

焦点領域17mm(35mm判換算25mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/320、絞りF11、ISO200、WBオート、カメラD300


About

2枚目は、望遠端17mmで橋を真っ直ぐに、通常の広角レンズとして撮影する。 こうした2通りの画作りができるのもAT-X107DXの強みと言えよう。 また、広角端、望遠端双方共に綺麗にレンズの隅々まで被写体を解像していることも特筆すべき点である。

Retouch

この2枚のレタッチであるが、特に補正を必要とする部分は無かったため、そのままでOKとした。

 

作例02"AT-X107DXで街をスナップする

焦点領域10mm(35mm判換算15mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/640、絞りF11、ISO200、WBオート、カメラD300


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フィッシュアイレンズで街をスナップして歩く。 そこには、フィッシュアイでしかなしえない面白さがある。 超広角だからこそできる構図構成で大胆に街の姿を入れ込みスナップしてゆく

 

焦点領域10mm(35mm判換算15mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/400、絞りF7.1、ISO200、WBオート、カメラD300


About

街にあふれる「あ!」、と思う瞬間を余すことなく入れ込みシャッターを切る面白さがそこにはある。

 

焦点領域14mm(35mm判換算21mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/500、絞りF8、ISO200、WBオート、カメラD300


About

また、最短撮影距離14cmという距離いっぱいに被写体に近づきシャッターを切ってみるのも面白い。

 

焦点領域10mm(35mm判換算15mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/320、絞りF11、ISO200、WBオート、カメラD300


About

こうした街のモニュメントの周りにある建物すべてを入れながらの構図構成はフィッシュアイでなければできない構図である。 AT-X107DXをカメラにセットし街に飛び込むとファインダーの奥に新たな世界が見えてくるのである。 スナップレンズとして侮れない1本である。

Retouch

この4枚のレタッチであるが、作例3枚目のみを撮った時のイメージの再現を行う補正をおこなった。 トーンカーブで中間調を持ち上げ、その後コントラストのスライダーをシャドー部分がつぶれる寸前まで高めた後、見た目の色合いに戻すため彩度を下げ完成とした。
その他の3枚は、特に補正の必要を感じなかったため、そのままでOKとした。

 

作例03"AT-X107DXで教会を撮る

焦点領域10mm(35mm判換算15mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/8、絞りF7.1、ISO1600、WBオート、カメラD300


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天井の高い大きな教会はAT-X107DXの得意な被写体の一つだ。 下から上まで大きく入れ込みシャッターを切ってゆく。 AT-X107DXなら、教会の高い天井、細かなディティールの再現、教会の空気感も入れ込み撮ることが出来る。

 

焦点領域13mm(35mm判換算19mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/30、絞りF8、ISO1600、WBオート、カメラD300


About

こうした、こまかなステンドグラスの撮影はAT-X107DXが高解像度なレンズであることを証明してくれる。 右奥のステンドグラスのこまかなディティールの再現もさることながら、レンズ左上と右上に入り込んでいるステンドグラスもキチンと解像している。 通常広角レンズの隅は泣き所であるが、隅々まで解像しているところがAT-X107DXの高い実力を示している。

 

焦点領域14mm(35mm判換算21mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/500、絞りF8、ISO200、WBオート、カメラD300


About

ヨーロッパの教会は写真の基本ともいえる光と影が様々な場所に存在している。 こうした高い天井から差し込む光と影の世界もAT-X107DXならば、感動と共に余すことなく撮ることが出来る。

 

焦点領域10mm(35mm判換算15mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/25、絞りF8、ISO800、WBオート、カメラD300


 

焦点領域17mm(35mm判換算25mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/10、絞りF8、ISO1600、WBオート、カメラD300


About

また、広く撮るということだけではなく、街のスナップと同様に高い実力を発揮してくれる。


こうした高く広い建物のスナップや街中のスナップなど、AT-X107DXはスナップレンズとしても高い能力を発揮してくれる万能レンズでもある。

Retouch

この5枚のレタッチであるが、特に補正する部分がなかったのでそのままでOKとした。

 

作例04しだれ桜を撮る

焦点領域10mm(35mm判換算15mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/10、絞りF8、ISO320、WBオート、カメラD300


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下からのあおり構図はAT-X107DXの得意な構図の一つである。 前方向に咲く桜の花を大胆に入れ込んで撮ることが出来るのもフィッシュアイならではの撮り方だ。

Retouch

この一枚のレタッチであるが、桜がライトアップされていたため光源の色かぶりがおこり桜の花びらがオレンジ色がかってしまったため見た目に近くなるようカラーバランスで補正し完成とした。

 
まとめ
AT-X107は、フィッシュアイレンズらしい歪曲収差を楽しむこともできながらも通常の広角レンズとしても十分な機能を果たしてくれる便利なズームレンズと言えよう。
また、トキナーレンズらしい色抜けの良さや画全体の切れの良さが様々なシーンで撮り手の期待に応えてくれる一本だ。
 

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