三脚でローポジション撮影をするとき、普通、三脚を開脚して対応します。
しかし、三本の脚の真ん中にカメラがあると被写体に近づきづらいことがあります。スリックではかなり前から気づいたのでしょう。脚のパイプにカメラを取り付けるアクセサリーを作っていました。「スリック ロアー」、1970年代のシステム三脚のアクセサリーとしてです。その後、脚パイプの真ん中に雲台を取りつけるパーツを装備した「88D」を発売したこともあります(しかしながら、このコンセプトの製品は今は作られていません)
今、発売されている同様のアクセサリーは「ロアーII(クランプヘッド32)」がありますが、一番の問題はカーボン三脚に使えない、ということ。カーボン三脚にクランプを使うと、パイプがミシミシ音がする(割れそうになる)ことがあります。
そこで、軽量機材用ですが、カーボンパイプにも使えるのが「ケンコーSP クリップヘッド90」。
カーボンパイプに取り付けても、このクリップであれば悪影響はありません。かなり低い位置で撮影できますので、ローポジションでの撮影に大変便利です。
<写真・文:広報・宣伝課 田原 栄一>