AT-X 70-200mm F4 PRO FX VCM-S|トキナーレンズで旅写真 - 藤井智弘


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AT-X 14-20 F2 PRO DX

AT-X 14-20 F2 PRO DX旅では、なるべく機材はコンパクトにしたいもの。しかも様々な状況に対応できるよう、幅広い表現力を持ったレンズがベストだ。

そこで注目なのが、トキナーAT-X 14-20 F2 PRO DX。APS-Cサイズに対応し、35mm判換算で21~30mm相当になる。旅では、よほど極端なパースペクティブを狙わない限り、ワイド端は21mm相当で十分満足できる。またテレ端は30mm相当なので、自然な雰囲気の写真が撮れる。そしてその中間で微妙な画角のコントロールが可能。さらに魅力的なのが開放F2の大口径であるということだ。広角ズームでも被写体に迫れば大きなボケが狙える。室内や夕景など、暗い場所でも速いシャッター速度が得られるのも特徴だ。つまり、表現力の広さを持っているレンズといえる。

 しかしF2の明るさを持つ広角ズームレンズと聞くと、大柄で重量級をイメージするかもしれない。ところがAT-X 14-20 F2 PRO DXは、小型のカメラバッグに収まってしまうほど小さく、大口径を意識させない。長時間歩きながら撮影する旅写真では、これは大きな武器になるのだ。大口径ながらコンパクト。旅写真には嬉しい広角ズームレンズの登場だ。

 2016年晩秋、AT-X 14-20 F2 PRO DXを手に北海道、函館を旅した。曇りが多く、決して天候に恵まれたとはいえなかったが、そんなときこそF2の大口径が威力を発揮する。日中でも絞り開放にして、広角レンズの遠近感と大きなボケを活かした写真が撮れるのは、このレンズならではの楽しさだ。また室内や夕暮れ、夜でも三脚を使用せず、すべて手持ちで撮影できた。さらに驚いたのが描写力の高さ。2400万画素のニコンD7200で撮影したが、絞り開放から解像力が高く、画面周辺でも安定している。周辺光量低下も目立たず、逆光にも強い。実に使いやすかった。もちろん操作性もトキナーレンズお馴染みのワンタッチフォーカスクラッチを備え、気温が低い函館でもスムーズに扱えた。またAFは速くて静か。AF精度も高く、安心して撮影に集中できた。APS-Cサイズの一眼レフで旅写真を撮るなら、AT-X 14-20 F2 PRO DXを選んで間違いなしと断言できる。


 

Index

 

作例01

ニコンD7200 絞り優先AE(F8、1/200秒) WB:オート ISO100 14mm域


About

画面隅々まで解像力が高く、建物の質感や木の質感再現も申し分ない。旅の印象をそのまま表現できる。

 

作例02

About

ハリストス正教会の前で咲いていた花。14mm側で近づき、絞り開放で教会をぼかした。ぼけの形が崩れず、立体感のある写真になった。また大口径レンズながら、近接でも描写が甘くならないのも好感が持てる。


ニコンD7200 絞り優先AE(F2、1/2000秒) WB:オート ISO100 14mm域


 

作例03

ニコンD7200 絞り優先AE(F5.6、1/400秒) WB:オート ISO400 14mm域


About

すれ違う路面電車。広角ズームレンズは、とっさのチャンスにすぐ反応できる。しかもAT-X 14-20 F2 PRO DXはF2の大口径としては小型軽量で、機動力が高い。旅写真にピッタリのレンズだ。

 

作例04

ニコンD7200 絞り優先AE(F5.6、1/80秒) -0.3EV補正 WB:オート ISO100 20mm域


About

テレ側20mmで撮影。レンガに絡まった植物が印象的だった。また古さを感じる扉も、函館らしさが感じられる。ディストーションが目立つシーンだが、よく抑えられている。直線的な被写体でも安心して撮影できる。

 

作例05

ニコンD7200 絞り優先AE(F2、1/1000秒) WB:オート ISO100 16mm域


About

被写体に思い切って近づき、遠近感を誇張できるのが広角レンズの楽しさだ。背景が広く入ることで、旅の雰囲気が出せる。しかもF2の大口径なので、遠近感だけでなく、ぼけを活かした写真が撮れるのもポイントだ。

 

作例06

ニコンD7200 絞り優先AE(F2、1/60秒) WB:オート ISO200 20mm域


About

洋館のドアノブをクローズアップ。細かな装飾がシャープに再現された。絞り開放でも、周辺光量低下は目立たない。AT-X 14-20 F2 PRO DXの描写力の高さがわかる。

 

作例07

ニコンD7200 絞り優先AE(F2.8、1/30秒) -0.7EV補正 WB:オート ISO400 14mm域


About

旅では、その土地の歴史的な建物の中に入ることも多い。そうした室内の撮影でも広角ズームレンズが活躍する。テーブルや椅子は、リアリティのある仕上がりだ。

 

作例08

About

布地の細かい部分が解像され、わずかな糸のほつれもしっかり見える。また窓の外のぼけも自然。非球面レンズとSDガラスの威力だ。建物の歴史を感じさせる作品になった。


ニコンD7200 絞り優先AE(F2、1/80秒) -1.3EV補正 WB:オート ISO200 20mm域


 

作例09

ニコンD7200 絞り優先AE(F2、1/60秒) -1EV補正 WB:オート ISO800 20mm域


About

旧函館区公会堂では、明治時代の装いが楽しめる貸衣装コーナーが観光客に大人気。鮮やかな衣装が目に入ってきて、とっさにレンズを向けた。薄暗い室内のスナップにも、F2の明るさが強い武器になった。

 

作例10

ニコンD7200 絞り優先AE(F2、1/80秒) -0.7EV補正 WB:オート ISO400 20mm域


About

最短0.28mでカップに近づいた。トキナーレンズお馴染みのフォーカスクラッチ機構により、AFとMFが瞬時に切り替えられる。このように距離を決めて撮影する際にとても便利だ。フォーカスリングの動きも滑らかで、優れた使い心地が楽しめる。

 

作例11

ニコンD7200 絞り優先AE(F8、1/400秒) WB:オート ISO100 17mm域


About

トラピスチヌ修道院。広角レンズで両手を広げたマリア像を捉えることで、空間の広がりを表現した。ハイライトの階調再現は文句なしだ。

 

作例12

ニコンD7200 絞り優先AE(F8、1/320秒) WB:オート ISO100 14mm域


About

逆光で五稜郭タワーを見上げた。画面内に強い光が入っているが、フレアやゴーストは出ていない。逆光でも安心して撮影に集中できるレンズだ。

 

作例13

ニコンD7200 絞り優先AE(F8、1/80秒) WB:オート ISO200 17mm域


About

五稜郭タワーの展望室から。外を眺める観光客と、窓の外の景色のバランスを見ながらフレーミングした。人物はシルエットだが、完全にはつぶれていない。AT-X 14-20 F2 PRO DXは、こうした微妙な階調再現も良好だ。多層膜コーティングの優秀さがわかる。

 

作例14

ニコンD7200 絞り優先AE(F2、1/80秒) -0.7EV補正 WB:オート ISO400 20mm域


About

今回の旅では、三脚は持たずに手持ち撮影のみ。函館といえば、やはり港。海の夕景撮影も手持ちだ。そこで大口径のAT-X 14-20 F2 PRO DXの出番。できるだけ低い感度で撮れるため、夕暮れの滑らかな空が強調できた。絞り開放で点光源が入っても、描写性能は落ちない。

 

作例15

ニコンD7200 絞り優先AE(F2、1/30秒)  WB:オート ISO1600 16mm域


About

夜の土産物店。引き戸から漏れる光が綺麗だ。広角レンズらしい遠近感を活用し、戸の影を強調した。AT-X 14-20 F2 PRO DXは、夜のスナップにも向いているレンズだ。

 
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