ケンコー・トキナーギャラリー

辰野 清写真展:「瞬奏」

会期:2021年7月21日(水)~8月2日(月)

作家メッセージ

私たちの生活環境をとりまく自然の存在に対して、どれくらいの人々が敬意を持ち接しているのだろうか。今まさにコロナ禍を経験し、地球の一員として欠くべからざる責任を再認識している方も多いと思われる。風景写真家として長年自然環境の変化を見続けてきたが、どちらかといえばここ数年の自然は年々衰える一方で、従来の美しさが失われていく現実に一抹の不安を感じている。しかし一方では自然の存在は私たちの希望であり、その生命力に溢れる風貌への憧れに満たされたいと思う瞬間もある。心のどこかで自分もそうありたいと願いながらも、新たな出合いに日々の活力を見出しているのだ。そして日本の美しく繊細な風土感にひたすら魅了されている。
作品は長い時空に描かれたひとかけらの光景だが、自然からのメッセージを限りなく貴重なものとして書き残すことで、表現者として真の喜びに繋げたいと願っている。そしてそれはプロとして課せられた重要な使命だとも考えている。何かを語るのでもなくまた語らないでもない出合いの風景だが、自然とともに生き一喜一憂しながらも命の尊さを後世に伝えことができれば嬉しく思う。

作家プロフィール

辰野 清

1959年生まれ、長野県在住。インテリアデザイン会社を経営後フリーに。
第11回前田真三賞受賞(2003年)
写真集「凛の瞬」「余韻」(風景写真出版) 著書「超実践的フィルターブック」(日本写真企画)など多数。写真展「和の香」「森の呼ぶ声」「凛の瞬」「余韻」など多数
豊かな構成力と詩情溢れる作風で日本の風景表現の物語性を追求している。また講師として多くの写真家を育成している。
コンテスト審査員、写真誌執筆、講演会、写真教室講師、カレンダー、ツアー企画など
(公社)日本写真協会会員、日本風景写真協会指導会員、日本写真家連盟常任講師、自然奏フォトグラファーズ主宰、FUJIFILMアカデミーX講師