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射出成型部品へのTiN膜コーティング

栃木県の樹脂成形を行なっている会社より「窒化チタンコーティングと窒化チタンアルミコーティングを比較検討したく、処理をお願いできませんか?」とのお問い合わせをいただきました。現在扱っている樹脂材の中にはガラス繊維等の充填物であるフィラーを混ざってる物があり、フィラーは非常に硬いために成形内部のパーツ類を摩耗してしまい困っているとの事でした。

樹脂成形を行う場合には一般的なポリプロピレンやポリカーボネートと呼ばれる材料を使用する事が多いですが、そこにガラス繊維等を混ぜることにより、樹脂がさらに硬くなります。そのため製品として硬さを求められる場合にはフィラー入りの材料が用いられます。

ガラス繊維等が混ざっていると成形時の成形収縮に不均一性が発生してしまい、成形は困難になると言う条件出しの際のデメリットもあります。それでも、近年は商品自体がどれだけ頑丈か、耐久性を求められる事が多くフィラー入りの製品が大半です。

生成部品の表面硬度を向上される事により、ガラス繊維等から部品をまもり、メンテナンスサイクルを伸ばすのが今回の目的です。

窒化チタンコーティングはビッカース硬度で2000〜2500Hv、窒化チタンアルミコーティングで2500〜3000hvの硬さがあります。通常のSUS304が170Hv程度である所から考えるとどちらの膜種でも今回の問題点に対して改善する傾向になる事が予想されます。

窒化チタンアルミコーティングは通常の窒化チタンコーティングよりも処理費は高くなってしまいますが、硬さや耐熱温度、表面の摩擦係数の観点で窒化チタンコーティングに勝ります。

そのため今回は2パターンでの試作をする事により、耐久性や生産性を比較して、費用対効果が大きい膜種を選択したいそうです。

機械部品や治工具の耐久性を上げるためにコーティングする際には、相手方との硬さの勝ち負けも考慮する必要があります。

コーティングにより表面硬度が増した場合、擦れる相手先の方が表面交互が柔らかければ、相手先が摩耗するようになってしまいます。

両方にコーティングを行う事により改善を図ることもできますが、より重要な部品はどちらかと判断して頂き、より重要な方の表面硬度が硬くなるよう膜種を選択していきます。今回のケースの相手先は樹脂材で尚且つ変更不可のため、より硬いTiAlN膜がベストと思われます。

お客様から「どちらも従来の未コート品と比較して、通常交換時期を超えても使えています。費用対効果としてもメリットが出ております。」とのお声をいただけました。

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