2012年5月21日:金環日食
2012年5月21日(月)、日本国内では1987年9月23日の沖縄金環日食以来25年ぶりに「金環日食」が観測できます。その上、この「金環日食」は首都圏近郊で観測することが可能です。
首都圏近郊で「金環日食」を見ることができるのは、なんと1839年9月7日以来173年ぶりの事です。
日食はなぜおこるのか?
日食とは月が太陽と地球の間に入り込み、月が太陽を隠してしまうことによっておこる現象です。
月の影が映る地域でのみ日食を観測することができます。
日食は、太陽ー月-地球が一直線に並ぶ新月のときに起こりますが、新月になるたびに必ず日食がおこるというわけではありません。
それは、月の通り道である白道が、太陽の通り道である黄道に対して約5°傾いているために、白道と黄道の交点付近で新月に太陽と月が重ならない為です。

日食の種類
皆既日食![]() 太陽が月に完全に隠される日食です。皆既前後のダイヤモンドリングや、皆既中のフレアは、撮影対象としても人気です。 |
金環日食![]() 太陽が月に完全に隠されずに、リング状に太陽が見える日食です。2012年5月21日に起こる日食はこれにあたります。 |
部分日食![]() 太陽が月に部分的に隠される日食です。部分日食だけ見える場合や、皆既・金環日食時に周の地域で見ることができます。 |
月は軌道が少し楕円形をしているため、地球との距離が近くなったり、遠くなったりしています。地球との距離が遠い時に日食が起こると、月の見かけの大きさが太陽より小さくなり、太陽の縁だけが見える現象を金環日食と呼んでいます。
たとえ目ではまぶしさをかんじなくても、赤外線(熱線)は強いまま目に達して、網膜を焼いてしまうことがあります。また、ガラス板にススをつける場合、どうしてもススに濃淡ができてしまい、薄い部分を通った強い光が目に届いてしまうという危険性もあります。絶対に使用しないでください。
太陽(日食)観察による目の病気
日食はたいへん劇的な天文現象であり、天文ファンのみならず多くの人が日食の日には太陽を見ます。しかし、太陽(日食)を観察する際には十分に注意する必要があります。太陽は決して直接、肉眼で見てはいけません。晴天時の太陽を肉眼で見た場合、わずか1秒ほどでも目に悪い影響を及ぼします。誤った方法で観察すると、永久的な視力低下、さらには失明することもあるのです。日食によって生じる網膜障害は「日食網膜症」とよばれ、昔から世界中で日食の時に発生しています。
日食専用のグラスや遮光板を使う
日食専用として、さまざまなグラスや遮光板が販売されています。そのような製品を使えば、欠けた太陽を見ることができます。(必ず日食専用のものをお使いください。一般のサングラスなどは、どんなに濃いように見えても、太陽の強い光や熱に対しては無力です。)
今回は九州南部~関東地方で金環日食が見れ、その他の地域では部分日食が見られます。
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