2016年3月9日(水)部分日食を撮ろう!
太陽が欠ける神秘的な現象が起こる!
「日食」とは、「地球」と「太陽」の間に「月」が入り、太陽を隠してしまう現象のことです。月の影に入る地域でのみ日食を見ることができます。太陽が全部隠されると「皆既日食」、一部だけ隠されるのが「部分日食」です。2016年3月9日に皆既日食が見られるのはインドネシアや北太平洋です。日本では全国で部分日食を見ることができます。次に日本で部分日食を見られるのは3年後なので、この機会に撮影をしてみましょう。

日食撮影用フィルター
太陽を適正な露出で撮影するには、レンズに入る太陽の光を「大きく減少」させる必要があります。そこで必要となるのがNDフィルター。光量を10万分の1にする「PRO ND100000」を使用することで、太陽を撮影することができます。
PRO ND100000(角型)

太陽撮影用として開発された、レンズに入る光量を10万分の1にするフィルター。高精度蒸着製法により、極めて高いニュートラル性を実現。ホルダーを介してレンズに取り付ける角型タイプ。 » PRO ND100000(角型)製品ページへ
※カメラレンズへの取り付けには、マルチホルダーとアダプターリングが必要です。
PRO ND100000(丸枠)

太陽撮影用として開発された、レンズに入る光量を10万分の1にするフィルター。高精度蒸着製法により、極めて高いニュートラル性を実現。レンズに直接取り付けが可能な丸枠タイプ。 » PRO ND100000(丸枠)製品ページへ
フィルター径:52mm、58mm、77mm、82mm
※上記以外のフィルター径のレンズには、ステップアップリング(別売)を併用して取り付けてください。

部分日食の撮り方 -露出の目安-

露出をオートで撮影すると、背景と太陽の輝度に大きな差があり、太陽そのものがより白く表現されてしまいます。そこで、マニュアル露出での撮影がおすすめです。ND100000やそれに近い減光効果のフィルターを使用した際の、部分日食撮影の目安となる絞りとシャッタースピードの組み合わせ表を作成しました。(ISO100の場合)
太陽の撮影は撮影時の条件により大きく異なるため、右記の露出目安表はあくまで「参考値」としてご覧ください。
まず目安表に記載の参考値で撮影してみた後、撮影画像を液晶モニターで確認し、シャッタースピードを変更して明暗を調整してください。
<撮影上の注意点>
● あらかじめテスト撮影をしましょう。
● ピント合わせはライブビューモードで行うことを推奨します。光学ファインダーを使用する場合は、太陽を目視すると目に有害なので短時間でピント合わせを行ってください。
・動画撮影の場合、部分日食を撮影する場合には、レンズの絞り値等の状況によって、ND100000のみでは対応できず、ND8等を重ねづけする必要がある場合もあります。
安全上のご注意
NDフィルターは「撮影」用です。日食「観察」用には使用できません。減光をせずにカメラを太陽に向けると、カメラセンサーの焼け、故障の原因になりますのでご注意ください。
お手持ちのNDを活用!
太陽撮影用のND100000が日食撮影には最適ですが、お手持ちの一般NDフィルターを、別のNDフィルターと組み合わせて使う方法もあります。
∴ 複数のNDを組み合わせてND10万相当にするには?
光量を10万分の1にするND100000の露出倍数は約16 1/2段分です。お手持ちのフィルターを重ねづけして、ND10万相当にするには、下記の露出倍数表を参考に露出倍数(絞り段数)を足し算して、16 1/2段分に近づけてください。

NDフィルター組み合わせ例

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