大口径レンズを開放F値で使うためのNDフィルター
開放F値がF1.0やF2.0といった、非常に明るい大口径レンズ。
一昔前に比べますとお持ちの方も増えているご様子です。
開放絞りを使用して、ボケ味を楽しんでおられる方も多くいらっしゃることと存じます。
しかし絞りを開けば入ってくる光が増える。そうするとボケ味を活かしたくても、日中屋外、とくに晴天下だと開放絞りが使用できない。せっかく明るい大口径レンズを買ったのに、屋内撮影でしか開放絞りが使えない。
そこでNDフィルターが登場です。
絞りを開いて露出が上がってしまう分、NDフィルターを使うことで露出を落とす。
これで日中屋外でもバッチリ開放絞りで撮影できます!
さて。
そうすると「どの濃度のNDを選ぶのが良いか?」というお話しになってまいります。
そういうわけで、F1.0 ~F4.0のレンズを、開放で使うために、NDフィルターがない時FがいくつならNDの何番を使用したら良いか表で見てみましょう。
右へ行くほど、被写体が明るく、絞りを絞る必要がある条件となります。
NDなしでのF値 | F2.8 | F4 | F5.6 | F8 | F11 | F16 | F22 |
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F1.0を使うための NDフィルター |
ND8 | ND16 | ND32 | ND64 | ND128 | ND256 | ND512 |
(ND4+ND2) | (ND8+ND2) | (ND8+ND4) | (ND16+ND4) | (ND16+ND8) | (ND16+ND16) | (ND32+ND16) |
NDなしでのF値 | F2.8 | F4 | F5.6 | F8 | F11 | F16 | F22 |
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F1.4を使うための NDフィルター |
ND4 | ND8 | ND16 | ND32 | ND64 | ND128 | ND256 |
(ND4+ND2) | (ND8+ND2) | (ND8+ND4) | (ND16+ND4) | (ND16+ND8) | (ND16+ND16) |
NDなしでのF値 | F2.8 | F4 | F5.6 | F8 | F11 | F16 | F22 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
F2.0を使うための NDフィルター |
ND2 | ND4 | ND8 | ND16 | ND32 | ND64 | ND128 |
(ND4+ND2) | (ND8+ND2) | (ND8+ND4) | (ND16+ND4) | (ND16+ND8) |
NDなしでのF値 | - | F4 | F5.6 | F8 | F11 | F16 | F22 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
F2.8を使うための NDフィルター |
- | ND2 | ND4 | ND8 | ND16 | ND32 | ND64 |
(ND4+ND2) | (ND8+ND2) | (ND8+ND4) | (ND16+ND4) |
NDなしでのF値 | - | - | F5.6 | F8 | F11 | F16 | F22 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
F4.0を使うための NDフィルター |
- | - | ND2 | ND4 | ND8 | ND16 | ND32 |
(ND4+ND2) | (ND8+ND2) | (ND8+ND4) |
まず、基準にするF値を決めよう
NDフィルターを全て揃えなくても、多少の調整はシャッタスピードとISOで可能です。
しかし、調整は小さい方が描写が意図せず変わってしまう事を防げます。ですので、NDフィルターなしで使用頻度が高いと思われるF値に目星をつけましょう。
既に撮影された写真の内、晴天下で撮影された写真はどのF値を使用している事が多いでしょうか?
そして開放を使いたいレンズのF値はいくつでしょうか?
以上、ご参考になれば幸いです。
KenkoのNDフィルター製品
一般NDフィルター | 高濃度NDフィルター |
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ND2~16の比較的濃度の薄いNDフィルター。
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ND32以上の高濃度NDフィルター
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