#06 最終目的地ヴェルニゲローデへ

クヴェトリンブルグでの撮影を終え、隣町に取った宿でのんびりしていると何故だか外が騒がしい・・・

窓の外を見てみると、街のあちこちで花火が上がっている。慌てて手持ちで撮影。ん!あ!そうか!今日は大晦日だ!時計を見れば現地時間はもうすぐ0:00を迎えるところ。そっか・・・新年がやってくるんだ。しばらく新年を祝う花火を眺めた後、興奮冷めやらぬまま、翌日の移動と撮影に向けベッドにもぐり込むことに。

朝目が覚め、女将?が作ってくれた朝食を食べ、いよいよヴェルニゲローデへ移動開始!

途中小さな街をいくつか抜け、お目当てのハルツ峡軌鉄道の始発駅ヴェルニゲローデの街へ到着。さぁ!さっそくロケハンへ行きましょう!

撮影の心得 ロケハンって大事

慣れない場所での撮影の場合「下見」いわゆるロケハンはとっても大事です。もちろん行って一発勝負!ということもままありますが、出来るならちゃんとロケハンを行いたいです。なぜなら、ロケハンで何度も同じ場所を通りがかったり、何度も同じ場所を見るうちに眼が慣れてきて初見では気づかなかったアングルに気づくことができたり、時間を変えて同じ場所を見ることで、陽の光の入ってくる方向の違いが分かりどの時間が撮影に最適か?が分かります。そして、何度も車で往復し、何度も同じ場所を走ることで道感が出てきて車の運転もスムーズになります。ですので、ロケハンって本当に大事です。

日本で見つけておいた第一撮影ポイントに到着してさっそくびっくりです。「え!こんな街に近いところSLが走るの!?」という驚きがありました。この驚きは、聞くと見るとじゃ大違いという感じに似ています。本当に街に密着したSLです。写真の場所は、いわゆる「お約束の場所」で多くの方がこの場所で撮影していますが、それだけ一目でわかる優れた場所ということなので、僕も本番ではこの場所での撮影を計画に入れておきます。

ここで今回のお目当てであるハルツ狭軌鉄道のブロッケン線について少し触れておきましょう。

今回、撮影に向かったハルツ峡軌鉄道ブロッケン線は、ハルツ峡軌鉄道の一部で、東西ドイツ統一後運行を再開した鉄道です。運行はヴェルニゲローデからブロッケン山を結ぶ鉄道で観光客から地元の人の重要な足として活躍している鉄道となっております。なぜ東西統一後から?・・・そうなんです。ブロッケン山は東西統一前、国家秘密警察の施設や軍事施設などがあり、厳しく立ち入りが禁止されておりました。今でもその名残は残っており山頂には旧軍事施設が立ったままとなっています。ちなみにブロッケン山のブロッケンは、あの「ブロッケン現象」のブロッケンです。今回は残念ながらブロッケン現象の撮影は出来ませんでしたが、またいつか訪れてブロッケン現象を撮影したいなと思っています。

さぁ、話をロケハンに戻しましょう。お目当てのSLがどこを走っていくのか、事前に調べてはいるものの、やはり実際に行ってみないと分からないことだらけ。ナビを頼りになるべく線路脇の道を走っていきます。そんな中、日本で調べても見かけなかった駅を発見。お・・・こりゃ画になる駅舎だなと思いさっそく調べてみることに。

太陽の動きを見てみると、こりゃ夕陽が当たってきて良い光線になるな・・・うーん、ここもポイントに入れ・・・ん?

あぁ!いきなり心の準備もないままSLさん登場。とっさにシャッターを切りまくるのですが・・・ん?なんか変。あれ・・・後を向いてます。

まぁまぁ・・・今日は肩慣らしですから。

陽の入り方も確認し、ここも撮影ポイントのひとつとしてカウントします。 さぁロケハンを続けていきましょう。

途中小さな駅を見ながら来たのですが、撮影ポイントとしては僕的にはしっくりこない。 やはり・・・日本で調べた通りこの駅かな。

ドライ・アンネン・ホーエ駅

僕は撮り鉄専門ではないので、スナップやSLのある風景を撮影したいと思っています。この駅では給水を行ったり、グリスアップなど整備も行なったり、連結も行います。ですので、スナップの撮影やSLのある風景を撮影するにはもってこいの駅でした。なによりこの駅発の列車もあるため本数が多く撮影機会も多いのが見逃せない点です。

よし!ロケハン終了。明日からはガッツリSL撮影です。

次回は、トキナーレンズで撮影旅行記 #07 SLのある風景撮影をお送りします。