外撮で軽快に撮れる望遠ズームレンズ SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE by 見崎 豪

外撮で軽快に撮れる望遠ズームレンズ SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE by 見崎 豪

こんにちは!人物専門のフォトグラファーの見崎豪です。
普段はタレントのアー写を撮ったり、ポートレート専門の写真教室の「カメ教!」の主宰・レギュラー講師をしております。

今回ご紹介するのは、SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE です。

このレンズを手に取った第一印象は、とにかく「軽い!!」の一言。

ポートレートで定番とされる「70-200mm F2.8」クラスの望遠ズームレンズは、どれだけ軽いものでも通常1kgを超えてきます。そのため、ストリートでのスナップポートレートに連れ出すには、少々重さがネックになりがちでした。

僕がストリート撮影で機材を選ぶ際、最も重視しているのが「軽さ」です。 歩き回りながら撮影するスタイルでは、機材が軽ければ軽いほどフットワークが良くなり、テンポ良く軽快にシャッターを切ることができるからです。

このレンズの重量は、なんと約730g。 大口径の望遠ズームでありながら、片手で保持できるほどの軽快さを誇ります。

よく「Sony α7C IIのようなコンパクト機に70-200mm級のレンズをつけると、フロントヘビーでバランスが悪い」という声を聞きますが、このレンズならそのアンバランスさが見事に解消されています。

気になる「AF」と「描写性能」は?

「これだけ軽いと、性能面はどうなのか?」と疑問に思う方も多いはずです。

  • AF性能: 実際のポートレート撮影で使用してみましたが、瞳AFの追従性を含め、一切のストレスなく撮影に没頭できました。
  • 描写性能: 「高い解像性能と収差補正を備えつつ、自然なボケと絶妙な周辺光量落ちで空気感を演出できる極質レンズ」という印象です。高品位な単焦点レンズや最高級ズームのF2.8開放で撮影したかのような、芯のあるキレと艶やかさが同居する見事な描写を見せてくれます。

僕の一押しポイント:絶妙な「60mmスタート」

そして、僕がこのレンズで一番推したいのが「焦点距離が60mmから始まる」という点です。

従来の70mmスタートだと、街中での撮影において「もう少し広く撮りたいのに、後ろに下がれない...!」というもどかしさを感じる場面が多々ありました。 これが60mmスタートになるだけで、標準域に近い自然な画角までカバーできるようになり、フットワークの自由度が劇的に向上します。

軽さ、描写、そして60mmという画角。 まさに「ストリート・ポートレートのために生まれてきた望遠ズームレンズ」だと確信できる一本です。

では実際の作例を紹介させていただきます。今回の写真はほぼ撮って出しです。

Sony α7 V + SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE(65mm) F5.6 / 1/320秒 / ISO 100
クリエイティブルック:ST モデル:やまもといずみ
Sony α7 V + SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE(88mm) F4 / 1/400秒 / ISO 125
クリエイティブルック:ST モデル:やまもといずみ
Sony α7 V + SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE(101mm) F4.5 / 1/2000秒 / ISO 125
クリエイティブルック:SH モデル:やまもといずみ
Sony α7 V + SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE(125mm) F2.8 / 1/6400秒 / ISO 125
クリエイティブルック:FL モデル:やまもといずみ
Sony α7 V + SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE(127mm) F2.8 / 1/250秒 / ISO 100
クリエイティブルック:IN ストロボ使用 モデル:やまもといずみ

こちらは海でセミナーを行った際に撮った写真です。
やはり遠征で撮影に行くには重いレンズは少し気が重たくなります。

しかし、このレンズは軽い!

持っていっても苦にならないし、常にバッグに入れておきたい気持ちにさせてくれます。

ポートレートで望遠レンズを使う最大のポイントは圧縮効果により背景をシンプルにして、被写体を普段以上によく際立たせることです。普段見ている姿よりもしっかり撮りたい、そんな気持ちになった時によく使います。いわゆる望遠レンズは相手へのリスペクトの画角なのです。

Sony α7 V + SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE(126mm) F2.8 / 1/400秒 / ISO 125
クリエイティブルック:ST モデル:相田あすか
Sony α7 V + SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE(126mm) F2.8 / 1/400秒 / ISO 125
クリエイティブルック:ST モデル:相田あすか
Sony α7 V + SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE(158mm) F2.8 / 1/400秒 / ISO 125
クリエイティブルック:ST モデル:相田あすか
Sony α7 V + SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE(99mm) F2.8 / 1/250秒 / ISO 200
クリエイティブルック:ST モデル:相田あすか
Sony α7 V + SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE(99mm) F2.8 / 1/250秒 / ISO 200
クリエイティブルック:ST モデル:相田あすか

こちらは実際のストリート撮影で捉えたカットです。
ストリート撮影は、とにかく街中を歩き回るのが特徴であり、それが醍醐味でもあります。良いロケーションや光の瞬間を求めて何時間も歩くような場面において、このレンズの圧倒的な軽さは身体への負担を劇的に軽減し、長時間の撮影でもフットワークを軽く保ってくれます。

また、日常のストリートには看板や電柱、通行人など、無数の背景情報が溢れかえっています。そのため、普通に撮影するとどうしても雑多でごちゃごちゃした印象になりがちです。

そんな混沌とした環境だからこそ、余計な情報を整理し、圧縮効果によって主役となる人物を美しく際立たせたいときに、この望遠レンズの性能が最大限に活きてきます。

総括:ストリート・ポートレートの新たな「正解」

望遠レンズを用いることは、単に被写体を大きく写すことではなく、背景を整理し、圧縮効果によって「被写体を際立たせる」というリスペクトの姿勢そのものです。

「SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE」は、その望遠レンズの重要性を理解しているからこそ、重量という最大の障壁を取り除いてくれました。

常にバッグに入れて持ち出せる軽快さと、作品として残せる高品位な描写。このレンズは、ストリートという「雑多な情報の海」の中で、一人の人間を主役として際立たせるための、最も戦略的な武器と言えるでしょう。遠征を含め、あらゆる撮影シーンにおいて「被写体と深く向き合うための必然の選択肢」として、間違いなくポートレート写真家の心強い味方となります。

モデル:やまもといずみ (https://x.com/Izumi_Yamamoto_)

モデル:相田あすか (https://x.com/Asuka_A0511)

この記事で紹介された製品

SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE

SAMYANG AF 60-180mm F2.8 FE

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見崎 豪

見崎 豪(みさき すぐる)

2020年10月カメラの教室 講師・本格カメラマンデビュー。ケンコー・トキナーなどでコラボセミナーも開催する。主に商業撮影では俳優・声優・モデル・タレントのプロフィール撮影を行う。これまで2000人以上のポートレートやプロフィール写真を撮影した。2027年9月、初の著書「"カメ教!"式ポートレート撮影講座」(玄光社)を出版する。米国Lensbaby アンバサダー。ケンコー・トキナー ソフト・クロスフィルターの鉄人。