宙(そら)を見よう!2022年4月〜6月までの主な天文現象

宙(そら)を見よう!2022年4月〜6月までの主な天文現象

惑星とは?

太陽の周りをまわる天体で、充分な質量を持っているものを惑星と呼びます。

太陽系の惑星には、太陽からの距離が近いほうから、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8天体があります。

地球より内側の(太陽に近い)水星、金星を内惑星と呼び、地球より外側の(太陽から遠い)火星、木星、土星、天王星、海王星を外惑星と呼びます。

(内合/外合)
内惑星・外惑星が地球から見て太陽の方角に並ぶ時を「合」 と呼びます。
内惑星には、地球 - 惑星 - 太陽と並ぶ内合、地球 - 太陽 - 惑星と並ぶ外合の 2 つがあります。
外惑星が、太陽と正反対の方向に来た時を「衝」と呼びます。外惑星は、衝の時に地球に一番近いところに来るため、観望の好機となります。
最大離角(東方最大離角/西方最大離角)
内惑星が、地球から見て太陽から最も離れた時を最大離角と呼び、最も観測しやすくなります。地球から見て、西に離れた時は明け方の空で西方最大離角となり、東に離れた時は夕方の空で東方最大離角となります。
惑星の説明画像
金星

金星

地球に最も近い内惑星です。日の出前や日没後に明るく輝いて見えるため『明けの明星』や『宵の明星』として親しまれています。金星は太陽の近くにあるので、日中は太陽の光が明るすぎるためほとんど見ることができません。

大きさ(赤道直径):12,103.6km 質量(地球の):0.815 倍
平均密度(g/ cm³):5.24 公転周期:224.701日 自転周期: -243.0185日 衛星の数:0 会合周期:583.92日
火星

火星

地球のすぐ外側を周る外惑星です。火星と地球は約2年2か月ごとに接近しますが、どちらも楕円形の軌道で公転しているため大接近の時や小接近の時があります。酸化鉄(赤さび)を多く含む岩石で表面は覆われ、クレーターや火山、峡谷、運河のような地形が見られます。

大きさ(赤道直径):6,794.4km 質量(地球の):0.1074倍
平均密度(g/ cm³):3.93 公転周期:686.980日
自転周期:24時間39分35秒 衛星の数:2 会合周期:779.94日
木星

木星

直径は地球の11.2倍、質量は317.83倍もある太陽系最大の惑星です。太陽の周りを約12年かけて一周し、黄道12星座を毎年ひとつずつ移動して いくように見えるため『歳星』とも呼ばれます。アンモニアの氷粒でできた 縞模様や、巨大な雲の渦『大赤斑』、ガリレオ衛星など見どころが多くあります。

大きさ(赤道直径):142,984.0km 質量(地球の):317.83倍
平均密度(g/ cm³):1.33 公転周期:11.86155年 自転周期:9時間55分30秒
衛星の数:80 会合周期:398.88 日
土星

土星

木星に次いで太陽系の中で2番目に大きな惑星で、大きな環が特徴です。環は岩石や氷の粒で構成され、その粒の大きさは数ミリから数メートルといわれています。土星の環はおよそ30年を一巡りとして傾きを変えています。 2025年には環を真横から見るようになるため環のない土星となります。

大きさ(赤道直径):60,268.0km 質量(地球の):95.16倍
平均密度(g/cm³):0.69 公転周期:29.53216年 自転周期:10時間13分59秒
衛星の数:83 会合周期:378.09 日

2022年4月〜6月の主な天文現象

  • 4月5日土星と火星が大接近

    土星と火星が0.4°まで大接近します。満月の直径が約0.5°ですから非常に接近することがわかります。天体望遠鏡の中~高倍率で、惑星同士の接近が同一視野で見ることができます。

  • 4月25日~28日明け方の東の空で月、金星、火星、木星、土星が集合

    4月25日~28日にかけて、明け方の東の空で金星、火星、木星、土星が集合している中を細い月が通過します。 明けていく東の空で明るい惑星と月が幻想的な風景を作り出します。 この後は軌道の関係で惑星間の見た目の距離が離れていきます。 そのため夜明けの情景写真を撮る最後のチャンスになります。

  • 4月28日金星と海王星が大接近

    金星と海王星が0.1°まで大接近します。 満月の直径が約0.5°ですから非常に接近することがわかります。 天体望遠鏡の中~高倍率で、惑星同士の接近が同一視野で見ることができます。

  • 4月29日水星が東方最大離角

    水星が太陽の東側へ20°36′離れて東方最大離角となります。2022年では最も高度(日没時約20度)があり、双眼鏡や望遠鏡を使うと、夕方の西の低空に欠けた水星の姿を見ることができるでしょう。

  • 5月1日金星と木星が大接近

    金星と木星が0.2°まで大接近します。 満月の直径が約0.5°ですから非常に接近することがわかります。 天体望遠鏡の中~高倍率で、惑星同士の接近が同一視野で見ることができます。

  • 5月1日部分日食

    日本からは見られない(南米、南極大陸)

  • 5月7日みずがめ座η流星群極大

    7日3時頃、みずがめ座η流星群が極大を迎えると予想されています。7日が新月のため、月明かりの心配もなく最良な条件で観測ができるでしょう。但し、放射点が低く、明け方1時間くらいしか観測ができません。 例年出現数は多くはないのですが、母天体はハレー彗星とされており、思いがけず活発に出現することもあるので是非薄明の頃から注目して見てください。

  • 5月8日月面Xが見られる

    月面X

    月面Xとは、上弦の月の頃、月の明暗の境に「X」の文字が浮かび上がる現象で、プランキヌス、ラカ イユ、プールバッハという3つのクレーター壁によってできた地形です。継続時間が1時間程度と短く条件が揃ったときにしか見えません。来年は見ることができませんので、チャンスが6回ある今年に観測してみましょう。

    5月8日 18時40分頃〜 ※上記時間から約1時間くらい

  • 5月16日皆既月食

    日本からは見られない(北米、南米、大西洋)

  • 5月27日昼間の金星食

    13時30分頃から14時過ぎまで南西諸島でのみ見ることができます。 天体望遠鏡に月を入れることができれば、金星(-4.0等)は明るいため見ることができます。食になる地域以外は、月と金星が並んで見ることができます。 日中で太陽も出ていますので天体望遠鏡が太陽の方向を向かないよう、観測には充分注意が必要です。

  • 5月29日火星と木星が大接近

    火星と木星が0.6°まで大接近します。 満月の直径が約0.5°ですから非常に接近することがわかります。 天体望遠鏡の中~高倍率で、惑星同士の接近が同一視野で見ることができます。

  • 5月31日出現するか?ヘルクレス座τ流星群が極大?

    1995年に大分裂したシュアスマン・ワハマン彗星の放出したダストに地球が接近すると予想されています。放射点はうしかい座とりょうけん座の境界付近で、極大は日本時間14時頃と予想されています。月明かりもないため観測に挑戦してみてはいかがでしょうか。

  • 6月17日~27日頃全惑星が明け方の空に見られる

    午前3時30分頃、東から水星、金星、天王星、火星、木星、海王星、土星とすべての惑星が地平線上に見られます。19日以降はここに月が加わり、賑やかな星空となるでしょう。

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スカイエクスプローラー SE-AZ5 三脚付き

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スカイエクスプローラー SE-AZ5 三脚付き 102鏡筒セット

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スカイエクスプローラー SE-AZ5 三脚付き 120鏡筒セット

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SKY WALKER SW-70A

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