
9月8日未明から明け方にかけて日本全国で2年10か月ぶりに皆既月食が観測できます。
1時26分52秒に欠け始め、2時30分38秒から3時53分19秒まで皆既になります。そして4時56分54秒に元の丸い月に戻ります。
今回、最大食分が1.4となり前回よりも月が地球の影の中ほどを通ります、皆既中の赤銅色の濃さが違って見えると思います。

皆既月食中の月を見ると完全に真っ暗にはならず、赤銅色に見えます。これは、夕日が赤く見えるのと同じ原理で、太陽の光のうち波長の短い青い光は地球大気に散乱されやすく届きにくいのに比べ、波長の長い赤い光は地球上の大気を通りやすいため、赤い光がたくさん月に届き赤く見えるのです。また皆既月食中の月の明るさは、毎回一緒ではありません。地球の大気の状態にも大きく影響されます。例えば大きな火山噴火などがあった場合は、大気中に塵(ちり)が多く、赤い光でさえも月へ届かず暗い皆既月食になることもあります。また、大気中に塵が少ない時は、大気中の塵に影響されず明るいオレンジ色に見えることがあります。

月食とは、太陽-地球-月の順番に一直線に並んだ時に、月が地球の影に入る現象のことです。満月の時は必ず月は太陽から見て地球の反対側にあり、地球の影はいつも太陽と正反対の方向にできるのですが、満月の時に月食が毎回おきている訳ではありません。それは太陽のみかけ上の通り道と月のみかけ上の通り道が、お互いに5度あまり傾いているため、ほとんどの場合、月は地球の影の上を通り過ぎたり、下を通り過ぎたりしているためです。そのため、太陽-地球-月と一直線に並び月が地球の影を通り過ぎるのは1年に1~2回ほどしかありません。その時、夜にあたれば月食を見ることができます。月が地球の半影に入ると半影月食、月の一部が地球の本影に入ると部分月食、月全体が本影にすっぽり入ると皆既月食と呼んでいます。

2025年7月〜9月の主な天文現象
-
7月28日みずがめ座δ(デルタ)南流星群極大
-
8月1日月面Xが見られる
-
8月1日~7日スターウイーク
-
8月2日やぎ座α(アルファ)流星群が極大
-
8月12日明け方の空で金星と木星が接近
-
8月13日ペルセウス座流星群極大
-
8月16日~17日プレアデス星団の食が見られる
-
8月29日伝統的七夕
-
9月8日皆既月食
-
9月22日土星が衝
-
9月22日部分日食
-
9月29日月面Xが見られる
天体観測にオススメの製品
スカイウォーカー
初めて天体望遠鏡を使う子供たちに使いやすさと、持ち運びやすさを重視してシンプルに設計した天体望遠鏡です。
組み立ては工具いらずで、ネジ1本で完了。 鏡筒は直感的な操作が可能なフリーストップ式。

パソコンソフト プラネタリウム 星空散歩ライトII
ご好評いただいていた「星空散歩ライト」がWindows10に対応になり、「星空散歩II」となりました。パソコンで簡単に星空を再現できます。