宙(そら)を見よう!2024年10月〜12月までの主な天文現象

宙(そら)を見よう!2024年10月〜12月までの主な天文現象

紫金山(ツチンシャン)
アトラス彗星

10月13日 近地点通過!

2023年1月に発見された「紫金山~アトラス彗星(C/2023A3)」が地球に最接近するといわれています。
9月28日に太陽に一番近いところ(近日点)を通り、その後どんどん北上して10月13日に地球に最も近いところ(近地点)を通過します。その時の明るさは0等~1等くらい(ベガとかカペラくらいの明るさ)と予想され、日没後の西の空に肉眼で尾が見られる彗星となりそうです。

この彗星の近日点は水星の軌道くらいまで近づきますので、その時に表面の物質がたくさん放出されれば長くて大きな尾が出るものと思われます。
但し、この彗星は初めて太陽に接近するのでどのような構造になっているのかは未知数です。現在のところは近日点通過後、地球に近づき、どんどん太陽から離れていくと予報されておりますが、太陽に近づいたときに核が崩壊して無くなってしまうかもしれませんし、逆に明るくなって予想以上の尾が出るかもしれません。

見頃 (2024年8月末現在の予報)
9月下旬
9月の中旬までは地球の南側にあって日本からの観測はできませんでしたが、9月20日ころから夜明け前の東の低い空でわずかな時間見えるかもしれません。太陽にもっとも近づいている時期ですので彗星の尾が伸びているかもしれません。明るさは、2等から0.5等級くらいと予想されています。27日ころまでは月明かりの影響がありそうですが、28日からは月明かりの影響も少なく短い時間ながら見やすくなりそうです。
9月28日
近日点通過
10月上旬
太陽と彗星の位置の関係で観測は困難です。
10月14日以降
西の低空で観測可能になってきます。近地点は、13日なので地球に一番近い時期でもあります。太陽から遠ざかり始めていますが、高度が高くなり観測可能な時間が長くなっていきますので最も観測しやすい時期でしょう。日に日に明るさは暗くなっていきますが、雄大な尾を見せていてくれていることでしょう。彗星が明るいうちに観測しようとすると13~15日頃がベストですが、西の低い位置にありますので西の空の視界が開けた場所でなければなりません。
明るさは14日で1.0等と予想されますがちょうど月が出ているため月明かりの影響を受けてしまいます。
10月中旬以降
10月中旬は月があるため月明かりの中での観測となってしまいますが、10月20日頃からは月の出も遅くなり、夕方から月の出時刻まで暗い夜空での観測が可能となります。日に日に明るさも暗くなりどんどん見つけづらくなっていきます。予報では15日に1.2等、20日に2.5等、23日に3.2等、26日に4.0等、29日に4.6等と暗くなっていくでしょう。また彗星の尾も短くなっていき、これ以降は肉眼で探すのは難しくなっていきます。

彗星は光度の割に淡い天体なので、観測には口径の大きな双眼鏡があると見つけやすくて観測しやすいです。

彗星の観測におすすめの双眼鏡

▼ 写真を撮りたい方はこちら

彗星の撮影方法
Artos(アートス)シリーズ双眼鏡

12月8日土星食

8日夜 上弦の月に土星が隠される土星食が一部の地域で見られます。北限界線が沖縄~九州南部~四国~近畿~北陸~東北地方(青森県を除く)で見ることができます。その他の地方では土星は月に隠れることなくすぐそばを通過していきます。境界線付近では土星の一部が月に隠される珍しい現象となります。
「土星食になる地域」「土星が月の縁で一部だけ食になる地域」「土星が月の縁ぎりぎりを通過するため月と土星が並んで見える地域」と、日本中どこにいても楽しむことができます。

2024年10月〜12月の主な天文現象

  • 10月8日~9日10月りゅう座流星群極大

    10月8日~9日 10月りゅう座流星群極大

    8日~9日にかけて「10月りゅう座流星群」が極大を迎えると予想されます。月は夜半前早々に沈みます。出現数は、空の暗いところでも数個程度と予想されますがこの群の特徴は突発的に出現することがあるため目が離せません。月没後が観測の好機となります。

  • 11月2日/12日おうし座流星群極大

    おうし座流星群極大

    2日「おうし座南流星群」が、12日「おうし座北流星群」が極大になると予想されます。活動期間が長く、際立った極大を持たないので月明かりのない時間帯を選んで観測するといいでしょう。スピードはゆっくりで時として大火球が出ることもありますので観測してみてください。

  • 12月8日木星が衝

    木星が衝

    木星がおうし座で「衝」となります。「衝」とは外惑星がもっとも地球に近づき、明るくなる時期です(光度-2.7等)。南中高度が年ごとに高くなっておりシーイングの影響も少ないので、口径の小さな望遠鏡でも表面の縞模様が見やすくなってきています。木星は約10時間で自転しているので、時間をおいて見ると模様の変化がわかるでしょう。また4つの大きな衛星(月)があり、毎日位置が変化しますのでその様子を観測しましょう。絶好の観望時期となりますので、シーイングの良い日を選んで観察してみてください。

  • 12月14日プレアデス星団の食

    プレアデス星団の食

    夜半過ぎから明け方にかけて月にプレアデス星団が隠されるプレアデス星団の食が見られます。プレアデス星団は月の通り道の近くにあるため、このような現象はたびたび起こります。2028年まで少しずつ移動しながらプレアデス星団の中を通っていく現象が起こります。

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