宙(そら)を見よう!2024年7月〜9月までの主な天文現象

土星 太陽系で唯一
「環」の観測ができる惑星
土星は太陽系の中では木星に次いで2番目に大きく、「環」のある惑星として観測者を楽しませてくれます。
来年(2025年)は、地球から見て土星の「環」をほぼ真横から見る位置になるため「環」が見えない状態となります。今年の土星はみずがめ座にあり南中高度も高く見やすいので、今年のうちに「環のある土星」を見ておきましょう。


土星の衛星は2023年5月27日現在、軌道が確定しているものが146個と太陽系最大となっています。第6衛星のティタンと第5衛星のレアは土星の衛星の中でも大きくて明るいため、小口径の望遠鏡で見ることができます。ティタンは太陽系の衛星で2番目に大きく、半径は月の約1.5倍、重さは月の約2倍あります。
2024年に見られる土星の主な天文現象
今年の土星の観測好期は8月頃からで、9月8日には「衝」の位置(太陽と反対の方向)に来ますの で一晩中楽しむことができます。
また、12月8日には土星が月に隠される「土星食」という天文現象があります。「食」になるぎりぎりの線が日本列島を縦断しますので、「土星食になる地域」、「土星が月の縁で一部だけ食になる地域」、 「土星が月の縁ぎりぎりを通過するため月と土星が並んで見える地域」とありますが、日本中どこにい ても楽しむことができるでしょう。
合 惑星が地球から見て太陽と同じ方向に並ぶ時を「合」と呼びます。太陽の方角にあるため、見ることができません。
衝 外惑星が地球から見て太陽と正反対の方向にきた時を「衝」と呼びます。 この頃、外惑星は地球に一番近いところにあり明るく、ほぼ一晩中観測できるので観望好期となります。

9月8日
土星が衝
土星がみずがめ座で「衝」となります。「衝」とは外惑星がもっとも地球に近づき、明るくなる時期です(光度0. 6等)。土星の環は2025年に向けて閉じてきていますので、そろそろ小口径の望遠鏡では環がかなり薄くなって見えます。2025年には、土星を真横から見ることになりますので環が見えなくなってしまいます。
この時期は土星の絶好の観望時期となりますので、シーイングの良い日を選んで観察してみてください。
この時期は土星の絶好の観望時期となりますので、シーイングの良い日を選んで観察してみてください。

2024年7月〜9月の主な天文現象
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7月29日みずがめ座δ(デルタ)南流星群極大/やぎ座α(アルファ)流星群が極大
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8月10日伝統的七夕
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8月12日~13日ペルセウス座流星群極大
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8月14日火星と木星が大接近
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9月17日中秋の名月
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