宙(そら)を見よう!2023年10月〜12月までの主な天文現象

宙(そら)を見よう!2023年10月〜12月までの主な天文現象

秋冬の暗い夜空で流れ星を鑑賞しよう!

秋から冬にかけて、たくさんの流星群が
月明かりの影響を受けずに観測することができます。
特に12月のふたご座流星群は、
極大時に放射点が天頂方向にあるため条件が最良!!
月明かりもなく一晩中楽しめます。

流れ星ってなに?

空の暗いところに行って、ぼーっと星を眺めていると、時折すうっと星が流れていくのを見たことはありませんか? 突然現れる流れ星っていったい何なのでしょう。 流れ星とは、宇宙空間に漂っている塵や氷のかけらが地球の引力に引き寄せられ大気との摩擦によって光って見える現象です。 ほとんどの流れ星は、せいぜい大きくて角砂糖くらいの大きさしかありません。 角砂糖くらいの大きさのものが大気との摩擦によって光った時はかなり明るくなります。

流れ星は彗星のかけら

何年かに一度、大きな彗星が近づくと話題になりますが、実は流れ星のもとは彗星と言われています。 彗星は、太陽の近くに来ると、太陽と反対の方向に尾が出ます。彗星の尾はイオンの尾とダストの尾に分かれます。 その彗星から放出したダストは彗星の軌道の近くにばらまかれるのですが、そこに地球が差し掛かると、地球の引力にひかれて地上へと落ちてきます。これが流れ星となって見えるのです。

流星群を見るときにどこを見ればいいの?

「○○座流星群」と流星群には星座の名前が付けられていますが、流星はその星座に出現するわけではありません。 流れ星を逆にたどっていくとだいたい空の一点にたどり着き、あたかもそこを中心に出現しているかの如く見えます。その中心の点を放射点と言いその星座が流星群の名前となっています。 しかし、放射点の星座を見るのではなく遠くを見ることをお勧めします。放射点に近ければ短い流れ星が、遠ければ長い流れ星を多く見ることができるからです。ただし、どんなに極大時の出現数の多い流星群でも放射点が地面の下にある時は流れ星を見ることはできません。 流れ星を観測する時は、地面に寝転んでみるのが一番見やすいスタイルですが、安全面には注意して観測してください。

今年は流星群の当たり年!

1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群、しし座流星群、ふたご座流星群のように出現数の多い流星群がよく見える年です。前号にも書いてありますが、流れ星は月明かりに影響されてしまいます。しかし今年はこれらの流星群の極大には月がありませんので、暗い夜空の中で流れ星を楽しむことができます。

ふたご座流星群極大

12月14日~15日
極大予報時に放射点が
天頂付近に来るため絶好の観測条件

15日午前2時頃ふたご座流星群が極大を迎えると予想されています。月齢が2のためほぼ一晩中月明かりの影響がなく観測できます。
放射点高度も夜更けにはほぼ頭上に達しますので、1時間当たり100個近い流星を観測することも可能かもしれません。また火球めいた明るい流星も観測することができるかもしれません。極大前後の夜にもある程度の出現が期待できますので13日の夜から16日の明け方まで好条件で観測できます。

2023年10月〜12月の主な天文現象

  • 10月8日~9日10月りゅう座流星群極大

    9日午前3時頃に極大を迎えると予想されます。月は夜半を過ぎて午前1時頃に昇ってきます。出現数は空の暗いところでも数個程度と予想されますが、この群の特徴は突発的に出現することがあるため目が離せません。月が昇ってくるまでが観測の好機となります。

  • 10月21日〜22日オリオン座流星群極大

    22日9時頃オリオン座流星群が極大になると予想されます。オリオン座は10月下旬ともなると夜更けに空高く上るので観測しやすいでしょう。21日の夜22時頃に月が沈み、その後オリオン座が東の地平線から昇ってきます。月が沈んでから明け方までが観測のチャンスです。空の暗いところへ行くと、1時間に20個程度見ることができるでしょう。母彗星はハレー彗星です。

  • 10月29日部分月食 明け方、 最大食分0.12

    29日未明から明け方にかけて全国でわずかに欠ける部分月食が見られます。今回は月が本影の北側をわずかに入り込むのみで、食分は最大時でも0.12と軽微です。

    月食予報 ※日本全国時刻は同じ
    部分食の開始 04h35m
    部分食の最大 05h14m 食分 0.12
    部分食の終了 05h53m

  • 11月3日木星が衝

    木星がおひつじ座で「衝」となります。「衝」とは外惑星がもっとも地球に近づき、明るくなる時期です(光度-2.8等)。南中高度が年ごとに高くなっておりシーイングの影響も少ないので、口径の小さな望遠鏡でも表面の縞模様が見やすくなってきています。 木星は約10時間で自転しているので、時間をおいて見ると模様の変化がわかるでしょう。また木星には4つの大きな衛星(月)があり、毎日位置が変化しますのでその様子を観測するのも面白いでしょう。 絶好の観望好期となりますので、シーイングの良い日を選んで双眼鏡や望遠鏡を使って観察してみてください。

  • 11月18日しし座流星群極大

    18日14時頃、しし座流星群が極大になると予想されます。極大が著しく短く、短時間に多くの出現をする流星群です。夕方のうちに月が沈みますので、月明かりのない好条件で一晩中観測できるでしょう。母彗星は55P/テンベル・タットル彗星です。

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