宙(そら)を見よう!2023年4月〜6月までの主な天文現象

宙(そら)を見よう!2023年4月〜6月までの主な天文現象

プレセペ星団は、かに座にある散開星団です。メシエカタログでは、44番目「M44」と表示されます。

冬が終わり春の訪れを感じる頃、プレセペ星団は見頃を迎えます。空の暗いとこ ろであれば「ふたご座」と「しし座」の間にぼんやりとした光のかたまりとして肉眼でも確認できるでしょう。倍率の低い双眼鏡でも充分観察ができます。

プレセペ星団はかに座の甲羅部分にあたる4つの星(γ星、δ星、θ星、η星)の中にあり「カニが抱いている卵」とも「馬の餌を入れるかいば桶(かに座の甲羅部分が四角い形をしていることから)」ともいわれています。

プレセペ星団のある「かに座」は、太陽や惑星の通り道である黄道に位置するため、しばしば惑星がそばを通ります。今年は火星と金星が立て続けにプレセペ星団(M44)の中を通りますので注目してみたいところです。

プレセペ星団(M44/NGC2632)

  • かに座の散開星団
  • 星数 75個
  • 実視等級 3.7等
  • 視直径 95′ 実直径 13光年
  • 距離 510光年
かに座の甲羅部分にあたる4つの星(γ星、δ星、θ 星、η星)の中にプレセペ星団はある
  • 6月2日〜3日火星(1.6等)がプレセペ星団を通過

    2日〜3日にかけて、日没の西の空で火星がプレセペ星団の中を通過します。地平線からの高度はさほど高くなりませんが、7倍50ミリクラスの双眼鏡で容易に観測できます。天体望遠鏡でも低倍率から楽しむことができます。珍しい現象ですので、是非ご覧ください。

  • 6月12日〜15日金星(-4.5等)がプレセペ星団を通過

    6月2日〜3日にかけて火星がプレセペ星団の中を通過しましたが、今度は金星がプレセペ星団の中を通過していきます。金星は明るいので簡単に探すことができます。7倍50ミリクラスの双眼鏡で容易に観測できます。天体望遠鏡でも低倍率から楽しむことができます。

2023年4月〜6月の主な天文現象

  • 4月12日水星が東方最大離角

    水星が太陽の東側へ19°29′離れて東方最大離角となります。夕方、西の低空ですが2023年では最も高度(日没時の高度が約20°)があり見つけやすいでしょう。双眼鏡や望遠鏡を使って見ると、欠けた姿も見られるでしょう。

  • 4月20日部分日食 (本州南岸、沖縄、小笠原のみ)

    14時30分頃を中心に、熊本-千葉を結ぶ線以南で部分日食が見られます。日本付近は部分日食の北限界線付近にあたるため、部分日食が見られる地域でもわずかに欠ける程度です。
    次に日本で日食が見られるのは2030年6月1日となります。その時は北海道には金環日食帯が通ります。

  • 4月23日4月こと座流星群が極大

    23日7時頃こと座の一等星ベガの近くに放射点のある『4月こと座流星群』が極大となります。月も早い時間に沈んでしまうので、一晩中暗夜で観測ができます。暗い場所だと1時間に10個程度見られることもあります。

  • 6月4日金星が東方最大離角

    夕方の一番星として輝いている金星がかに座で太陽から最も東に離れ(約45°)東方最大離角となります。このころの金星は天体望遠鏡で見ると半月状になっているのがわかります。7月7日の最大光度に向けてどんどん大きく細くなっていく様子が天体望遠鏡で楽しむことができます。

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