2022年の天文情報

2022年の天文情報

今年は惑星と月食に注目! 惑星は、8月に土星、9月に木星、12月に火星が観測しやすい衝となります。 3月~5月、12月には惑星が集まるので情景や星景を撮る絶好の機会です。 11月の皆既月食では、月食中に天王星が月に隠される天王星の食も同時に見られます。 今年も天体観測を楽しみましょう!!

2022年1月の主な天文現象

  • 1月4日しぶんぎ座流星群が極大

    3大流星群の1つで、今年の極大は4日6時頃と予想されます。この日は月明かりが明け方の空に無く、観測の好機となります。放射点は、北極星とアークトゥールスの間、りゅう座ι星付近です。運が良いと1時間に50個程度見られるかもしれません。

  • 1月18日ミニマムーン/スーパームーン

    1月18日の満月は視直径29.8′(距離40.102万㎞)と最も小さくなり、7月14日は33.4(′距離35.742万㎞)と最も大きくなります。スーパームーン、ミニマムーンとは占星術等で使われる言葉で、「スーパームーン」はその年最も大きく見える満月を、「ミニマムーン」はその年最も小さく見える満月を指すようです。

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2022年3月の主な天文現象

  • 2月27日~3月1日明け方の空で月、水星、金星、火星、土星が集合

    2月27日~3月1日にかけて、明け方の東の空で水星、金星、火星、土星が集合している中を細い月が通過します。夜明けの情景写真を撮るチャンスです。夜明けごろの惑星の集合は5月くらいまで楽しむことができます。水星は日ごとの移動量が大きいので、毎日見ると位置の変化が楽しめます。

  • 3月10日月面Xが見られる

    月面X

    月面Xとは、上弦の月の頃、月の明暗の境に「X」の文字が浮かび上がる現象で、プランキヌス、ラカ イユ、プールバッハという3つのクレーター壁によってできた地形です。継続時間が1時間程度と短く条件が揃ったときにしか見えません。来年は見ることができませんので、チャンスが6回ある今年に観測してみましょう。

    3月10日 16時15分頃〜 ※上記時間から約1時間くらい

  • 3月20日金星が西方最大離角

    金星が太陽から最も西に離れ西方最大離角(-4.5等)となります。2月13日の最大光輝(-4.9等)には細く三日月状に見えていましたが、明け方の高度がどんどん高くなるにつれて丸くなり、天体望遠鏡で見ると半月状になっていることがわかります。今年の金星は、いつもの年より明るく見えます。

  • 3月28日~29日明け方の東の空で月、金星、火星、土星が集合

    3月28日~29日にかけて、明け方の東の空で金星、火星、土星が集合している中を細い月が通過します。明けていく東の空で明るい惑星と月が幻想的な風景を作り出します。夜明けの情景写真を撮るチャンスです。

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2022年4月の主な天文現象

  • 4月5日土星と火星が大接近

    土星と火星が0.4°まで大接近します。満月の直径が約0.5°ですから非常に接近することがわかります。天体望遠鏡の中~高倍率で、惑星同士の接近が同一視野で見ることができます。

  • 4月25日~28日明け方の東の空で月、金星、火星、木星、土星が集合

    4月25日~28日にかけて、明け方の東の空で金星、火星、木星、土星が集合している中を細い月が通過します。 明けていく東の空で明るい惑星と月が幻想的な風景を作り出します。 この後は軌道の関係で惑星間の見た目の距離が離れていきます。 そのため夜明けの情景写真を撮る最後のチャンスになります。

  • 4月28日金星と海王星が大接近

    金星と海王星が0.1°まで大接近します。 満月の直径が約0.5°ですから非常に接近することがわかります。 天体望遠鏡の中~高倍率で、惑星同士の接近が同一視野で見ることができます。

  • 4月29日水星が東方最大離角

    水星が太陽の東側へ20°36′離れて東方最大離角となります。2022年では最も高度(日没時約20度)があり、双眼鏡や望遠鏡を使うと、夕方の西の低空に欠けた水星の姿を見ることができるでしょう。

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2022年5月の主な天文現象

  • 5月1日金星と木星が大接近

    金星と木星が0.2°まで大接近します。 満月の直径が約0.5°ですから非常に接近することがわかります。 天体望遠鏡の中~高倍率で、惑星同士の接近が同一視野で見ることができます。

  • 5月1日部分日食

    日本からは見られない(南米、南極大陸)

  • 5月7日みずがめ座η流星群極大

    7日3時頃、みずがめ座η流星群が極大を迎えると予想されています。7日が新月のため、月明かりの心配もなく最良な条件で観測ができるでしょう。但し、放射点が低く、明け方1時間くらいしか観測ができません。 例年出現数は多くはないのですが、母天体はハレー彗星とされており、思いがけず活発に出現することもあるので是非薄明の頃から注目して見てください。

  • 5月8日月面Xが見られる

    月面X

    月面Xとは、上弦の月の頃、月の明暗の境に「X」の文字が浮かび上がる現象で、プランキヌス、ラカ イユ、プールバッハという3つのクレーター壁によってできた地形です。継続時間が1時間程度と短く条件が揃ったときにしか見えません。来年は見ることができませんので、チャンスが6回ある今年に観測してみましょう。

    5月8日 18時40分頃〜 ※上記時間から約1時間くらい

  • 5月16日皆既月食

    日本からは見られない(北米、南米、大西洋)

  • 5月27日昼間の金星食

    13時30分頃から14時過ぎまで南西諸島でのみ見ることができます。 天体望遠鏡に月を入れることができれば、金星(-4.0等)は明るいため見ることができます。食になる地域以外は、月と金星が並んで見ることができます。 日中で太陽も出ていますので天体望遠鏡が太陽の方向を向かないよう、観測には充分注意が必要です。

  • 5月29日火星と木星が大接近

    火星と木星が0.6°まで大接近します。 満月の直径が約0.5°ですから非常に接近することがわかります。 天体望遠鏡の中~高倍率で、惑星同士の接近が同一視野で見ることができます。

  • 5月31日出現するか?ヘルクレス座τ流星群が極大?

    1995年に大分裂したシュアスマン・ワハマン彗星の放出したダストに地球が接近すると予想されています。放射点はうしかい座とりょうけん座の境界付近で、極大は日本時間14時頃と予想されています。月明かりもないため観測に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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2022年7月の主な天文現象

  • 7月6日月面Xが見られる

    月面X

    月面Xとは、上弦の月の頃、月の明暗の境に「X」の文字が浮かび上がる現象で、プランキヌス、ラカ イユ、プールバッハという3つのクレーター壁によってできた地形です。継続時間が1時間程度と短く条件が揃ったときにしか見えません。来年は見ることができませんので、チャンスが6回ある今年に観測してみましょう。

    7月6日 18時10分頃〜 ※上記時間から約1時間くらい

  • 7月14日ミニマムーン/スーパームーン

    1月18日の満月は視直径29.8′(距離40.102万㎞)と最も小さくなり、7月14日は33.4(′距離35.742万㎞)と最も大きくなります。スーパームーン、ミニマムーンとは占星術等で使われる言葉で、「スーパームーン」はその年最も大きく見える満月を、「ミニマムーン」はその年最も小さく見える満月を指すようです。

  • 7月21日~22日火星食

    「火星食」とは、月が火星を隠す稀な天文現象です。下弦過ぎの月が、日付が変わる直前に東の地平線から出ます。ちょうどその月出の頃に、月が火星を隠し「火星食」が見られます。北海道・東北地方では全過程が見られますが、関東以西では月が出た頃には火星は月に隠れています。九州・沖縄地方では見ることができません。日本で夜間に見られるのは1987年2月3日以来で、次回見られるのは、2042年3月4日です。この機会にぜひご覧ください。

  • 7月30日みずかめ座δ南流星群極大

    7月30日のみずかめ座δ南流星群は、極大の前後2日間が観測のチャンスです。極大時には、空の暗いところでは1時間に10個ほど出現します。

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2022年8月の主な天文現象

  • 8月1日~7日スターウイーク

    毎年8月1日~7日は、星空に親しむ週間として「スターウイーク」と呼ばれています。8月の最初の一週間は梅雨もすっかり明けて晴れることが期待できます。この期間に星空を楽しんでは如何でしょうか。

  • 8月2日やぎ座α流星群極大

    8月2日のやぎ座α流星群は、数は少ないもののコンスタントに出現し、火球と言われる明るい流れ星が出現することもあります。この時期は、ペルセウス座流星群も活動しているため、いろいろな方向からの流れ星を楽しめます。

  • 8月4日伝統的七夕

    明治6年に暦が変わり現在の『太陽暦』となりましたが、それまでは『太陰太陽暦』が使われていました。伝統的七夕とはそれまで行われていた日の七夕を指す日で『太陰太陽暦の7月7日に相当する日』となります。 この日は月齢6の月がありこの月が天の川の渡し船に見立てられていました。7月7日であればほとんどの地方は梅雨の真っ最中ですからこちらの方が七夕にはふさわしいかもしれませんね。 (太陽太陰暦で二十四節季の処暑の直前の新月を七月一日と定めています。七夕はそこから六日後の七月七日となります。)

  • 8月13日ペルセウス座流星群極大

    三大流星群の1つ「ペルセウス座流星群」が13日11時頃極大になると予想されています。今年は極大が昼間ということと月齢15の満月がみずがめ座にあり、夜空を一晩中照らし続けるため条件は最悪です。月明かりに負けないような火球も出現しますので、晴れていれば空を見上げてください。

  • 8月15日土星が衝

    土星がやぎ座で、「衝」となります。「衝」とは外惑星が最も地球に近づき、明るくなる(光度0.3等)時期です。土星の環は閉じてきていますが、まだ小口径の望遠鏡でもはっきりと存在がわかります。絶好の観望時期ですので、シーイングの良い日を選んで観測してみましょう。

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2022年9月の主な天文現象

  • 9月3日月面Xが見られる

    月面X

    月面Xとは、上弦の月の頃、月の明暗の境に「X」の文字が浮かび上がる現象で、プランキヌス、ラカ イユ、プールバッハという3つのクレーター壁によってできた地形です。継続時間が1時間程度と短く条件が揃ったときにしか見えません。来年は見ることができませんので、チャンスが6回ある今年に観測してみましょう。

    9月3日 18時45分頃〜 ※上記時間から約1時間くらい

  • 9月10日中秋の名月

    旧暦の8月15日の月を「中秋の名月」と呼び、今年は9月10日にあたります。中秋の名月は必ずしも満月とは限りませんが、今年は去年に続き満月となりますので、まんまるのお月様でお月見ができます。

  • 9月27日木星が衝

    木星がうお座で「衝」(光度-2.8等)となります。木星の南中高度は年ごとに高くなっていて、口径の小さな望遠鏡でも表面の縞模様を観測しやすくなっています。木星は約10時間で自転しており、時間をおいて見ると縞模様の変化がわかるでしょう。4つの大きな衛星(月)も毎日位置が変化するので、その様子の観測もおすすめです。

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2022年10月の主な天文現象

  • 10月9日10月りゅう座流星群極大

    今年は9日午前3時に極大を迎えると予想されます。月は夕方早い時間に沈んでいますので月明かりの影響を受けずに観測することができます。出現数は、空の暗いところでも数個程度と予想されますがこの群の特徴は突発的に出現することがあるため目が離せません。

  • 10月21日~22日オリオン座流星群極大

    オリオン座流星群はハレー彗星を母彗星とする流星群で、今年の極大は22日3時頃です。この時期、夜更けのオリオン座は空の高い位置にあるため観測しやすく、極大以降も2日間程度は出現が期待できます。日没後、月が昇ってくるまでの観測がおすすめです。

  • 10月25日部分日食

    日本からは見られない(ヨーロッパ、西アジア)

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2022年11月の主な天文現象

  • 11月1日月面Xが見られる

    月面X

    月面Xとは、上弦の月の頃、月の明暗の境に「X」の文字が浮かび上がる現象で、プランキヌス、ラカ イユ、プールバッハという3つのクレーター壁によってできた地形です。継続時間が1時間程度と短く条件が揃ったときにしか見えません。来年は見ることができませんので、チャンスが6回ある今年に観測してみましょう。

    11月1日 16時50分頃〜 ※上記時間から約1時間くらい

  • 11月2日/11月12日おうし座南流星群極大/おうし座北流星群極大

    明るい火球が多く見られる人気の流星群で、おうし座南流星群は2日、おうし座北流星群は12日に極大となります。いくつもの放射点を持つ上に、今年は南流星群の流星物質の濃い部分に地球がさしかかる見込みで、例年より多く出現すると予想されます。月が沈んでから明け方までが好条件で、極大の前後一週間程度観測できます。

  • 11月8日皆既月食/皆既月食中に天王星の食

    日本全国で皆既月食が観測できます。18時09分に欠け始め、19時16分から20時42分までの85.7分間皆既になります。そして21時49分に元の丸い月に戻ります。今回、最大食分が1.36となり、前回よりも月が地球の影の中ほどを通るため、皆既中の赤銅色の濃さが違って見えるでしょう。また、皆既月食中に天王星が月に隠されるという極めてまれな現象も起こります。見かけ上、月の左下から天王星が潜入して、右下から出現します。高倍率の望遠鏡での観測がおすすめです。

  • 11月9日天王星が衝

    天王星がおひつじ座で「衝」となり、明るさは5.6等、視直径は3.7″になります。天王星は太陽から遠く離れた位置にあるため毎年大きな動きはありません。周囲が暗い場所では肉眼で見ることもできます。天体望遠鏡で見ると他の星とは違い青緑色に見えます。

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2022年12月の主な天文現象

  • 12月1日/12月8日火星が地球に最接近/火星が衝

    2020年10月6日に準大接近となった火星が、2年2か月ぶりに地球に接近します。(視直径:17.2″ 明るさ:-1.8等) 今回は前回よりも遠い中接近(8145.2万Km)ですが、地平高度が高く、シーイングの影響が減って観測しやすいでしょう。口径10㎝以上の望遠鏡での観測がおすすめです。8日には衝の位置にくるため、一晩中観測できます。

  • 12月14日ふたご座流星群極大

    三大流星群の1つ「ふたご座流星群」が14日20時頃極大を迎えると予想されています。下弦前の大きな月がしし座にあり、22時頃には東の地平線から現れて夜空を照らし始めるため、条件は最悪です。火球めいた明るい流星が数多く出現すれば月明かりの下でも流れ星は見えるかと思いますので、晴れていれば是非空を見上げてみてください。

  • 12月23日こぐま座流星群極大

    こぐま座流星群はタットル彗星が母彗星の流星群で、23日の未明に極大となります。出現は1時間に10個程度ですが、今年は月明かりの影響もなく、放射点が地平線の下に来ることがないため、日没後から夜明けまで観測できます。明け方に突如として出現数が上がる可能性があるので、暖かくして観測しましょう。

  • 12月12日~28日頃全惑星が夕方の空に見られる

    日没後に東の地平線から火星、天王星、木星、海王星、土星、西の地平線に水星、金星まで全惑星が見られます。南西の地平線上に金星が見えていればすべての惑星を見るチャンスです。

  • 12月30日月面Xが見られる

    月面X

    月面Xとは、上弦の月の頃、月の明暗の境に「X」の文字が浮かび上がる現象で、プランキヌス、ラカ イユ、プールバッハという3つのクレーター壁によってできた地形です。継続時間が1時間程度と短く条件が揃ったときにしか見えません。来年は見ることができませんので、チャンスが6回ある今年に観測してみましょう。

    12月30日 20時00分頃〜 (今年一番の好条件)※上記時間から約1時間くらい

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