宙(そら)を見よう!
今年の秋から年末にかけては、たくさんの流星群が月明かりに邪魔されずに観測することができます。
夜の時間が長くなる時だからこそ秋の夜長に流れ星を観測するのはいかがでしょうか。
月のない夜に明かりの少ない暗いところであればいつでも流れ星の観測はできます。
流れ星ってなに?
空の暗いところに行って、ぼーっと星を眺めていると、時折すうっと星が流れていくのを見たことはありませんか?
突然現れる流れ星っていったい何なんのでしょう。
流れ星とは、宇宙空間に漂っている塵や氷のかけらが地球の引力に引き寄せられ大気との摩擦によって光って見える現象です。
ほとんどの流れ星は、せいぜい大きくて角砂糖くらいの大きさしかありません。
角砂糖くらいの大きさのものが大気との摩擦によって光った時はかなり明るくなります。
彗星の構造
流れ星は彗星のかけら
何年かに一度、大きな彗星が近づくと話題になりますが、実は流れ星の基は彗星と言われています。
彗星は、太陽の近くに来ると、太陽と反対の方向に尾が出ます。
彗星の尾にはイオンの尾とダストの尾に分かれます。
その彗星から放出したダストは彗星の軌道の近くにばらまかれるのですが、そこに地球が差し掛かると、地球の引力にひかれて地上へと落ちてきます。
これが流れ星となって見えるのです。
流星群を見るときにどこを見ればいいの?
「○○座流星群」と流星群には星座の名前が付けられていますが、流星はその星座に出現するわけではありません。 流れ星を逆にたどっていくとだいたい空の一点にたどり着き、あたかもそこを中心に出現しているかの如く見えます。 その中心の点を放射点と言いその星座が流星群の名前となっています。 しかし、放射点の星座を見るのではなく遠くを見ることをお勧めします。
放射点に近ければ短い流れ星が、遠ければ長い流れ星を多く見ることができるからです。
但し、どんなに極大時の出現数の多い流星群でも放射点が地面の下にある時は流れ星を見ることはできません。
流れ星を観測する時は、地面に寝転んでみるのが一番見やすいスタイルですが、安全面には注意して観測してください。
流星群
流星群はいつ見えるのか?
ほとんどの流れ星は彗星のかけらということですが、いつ見えるのでしょう?
彗星の軌道を地球が横切った時に彗星のばらまいた塵や氷が地球上に降って流れ星となるのですが、その流れ星の基となる彗星を「母彗星」といいます。 例えば夏の風物詩であるペルセウス座流星群であればスイフト・タットル彗星、5月のみずがめ座流星群や10月のオリオン座流星群であればハレー彗星が母彗星となります。
地球は毎年同じ時期に母彗星の軌道を横切っていますので、毎年ほぼ同じ季節に流星群が見られます。本やネットで流星群の活発な日時を調べるのが良いでしょう。
彗星の軌道
今年は流星群の当たり年!
今年は、すでに終わってしまった8月のペルセウス座流星群や、これから見られるしし座流星群、ふたご座流星群のように出現数の多い流星群が良く見える年です。
前号にも書いてありますが、流れ星は月明かりに影響されてしまいます。しかし今年はこれらの流星群の極大には月がありませんので、暗い夜空の中で流れ星を楽しむことができます。
2018年10月~12月までの主な天文現象
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10月9日りゅう座流星群極大
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11月6・13日おうし座南流星群、北流星群極大
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11月18日しし座流星群極大
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12月2日明け方の空で金星が最大光度
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12月14日ふたご座流星群極大
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