花火の撮影におすすめのフィルター

花火の撮影におすすめのフィルター

夏の風物詩といえば、花火。 夜空を華やかに彩る打ち上げ花火や、手軽に楽しめる手持ち花火をよりキレイに、印象的に写すことができるレンズフィルターをご紹介いたします。

打ち上げ花火

hanabi_01_2.JPGND4使用

打ち上げ花火の光跡を美しく表現するには、カメラを三脚にセットしてスローシャッターで撮影します。花火が打ち上がった瞬間から花火が開ききるまで、数秒から数十秒間シャッターを開いたままにします。シャッタースピードが短いと花火の線が短く途切れたように写ってしまいます。打ち上げ花火は非常に明るいため、露出調節にNDフィルターが必要になります。



NDフィルター:花火の白飛びを抑える

NDフィルターはレンズに入る光の量を減らす減光フィルターです。花火はとても明るい被写体のため、スローシャッターで撮影する場合、ISO感度を低くしても露出オーバーになってしまうため、NDフィルターが欠かせません。

hanabi_02_hikaku.jpg

上の写真を見比べてみてください。フィルター未使用では花火が露出オーバーで白く飛んでいます。NDフィルターを使用すれば、花火のきれいな色をしっかり再現できます。打ち上げ花火にはND4またはND8が適しています。


» 打ち上げ花火の撮り方について詳しくはこちら


hanabi_03_nd_2.JPGND4使用

便利な可変NDフィルター

可変NDフィルターは前枠を回すだけで減光量を調節できる便利なフィルターです。ND4やND8 のように濃度が固定のNDフィルターを使用する場合、絞り値で露出を調節しますが、可変NDフィルターの場合はカメラの設定はそのままで、フィルター前枠を回すだけで花火の明るさに合わせて露出調節できます。

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光跡が美しい花火を撮るには三脚が必須ですが、三脚が使用できない、または持って行かない場合もあるかと思います。ここからは手持ち撮影でも雰囲気よく撮れるおすすめのフィルター「ソフトフィルター」と「クロスフィルター」をご紹介します。

ソフトフィルター:光をふんわりと拡散

hanabi_04_bm05+wm1_2.JPGブラックミストNo.05 + ホワイトミストNo.1使用

手持ち撮影では、手ブレしないようにシャッタースピードを速くするため、花火の線が短く途切れて物足りない印象になります。そこでソフトフィルターを使用することで、花火の粒を大きくにじませたり、全体的にふんわりと光を拡散させて、花火の光を幻想的に表現することができます。露出を明るめに仕上げると、光のにじみがより浮き上がります。お好みでホワイトバランスを青っぽくするとさらに雰囲気が変わります。


hanabi_05_bm1.JPGブラックミストNo.1使用

ソフトフィルターにはたくさんの種類があり、それぞれ光の拡散効果が異なります。


ブラックミスト、ホワイトミストの光の拡散効果の例

hanabi_06_hikaku.jpg

ブラックミストは特有の光拡散効果で光源をにじませ、まるで映画のような雰囲気を作り出すフィルターです。明るい花火の粒をにじませて幻想的に表現する特におすすめのフィルターです。 ホワイトミストはブラックミストのように花火の粒を大きく見せる効果はないですが、強い光をなだらかに拡散し、夜空と花火の強すぎるコントラストを和らげます。 ブラックミストとホワイトミストを重ねて使用することもできます。


hanabi_07_bm05+wm1.JPG ブラックミストNo.05 + ホワイトミストNo.1使用
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クロスフィルター:光の粒をキラキラに

打ち上げ花火のキラキラした印象を表現するにはクロスフィルターがおすすめです。クロスフィルターは点光源から光の線を伸ばして輝きを強調するので、花火の粒をキラキラに写すことができます。写真だけでなく動画でもぜひ撮ってみてください。クロスフィルターは線の本数や線の長さの異なる種類がありますが、打ち上げ花火は線が短めのトゥインクル・スターシリーズがおすすめです。

hanabi_08_6x.JPGのサムネイル画像PRO1D R-トゥインクル・スター6X(W) (短めの6本線)
hanabi_09_ts.JPGPRO1D R-トゥインクル・スター(W) (短めの4本線)
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手持ち花火

hanabi_10_cross.JPGPRO1D R-クロススクリーン(W) (4本線)

手持ち花火は夜暗くなってからすることが多いですが、撮影をする場合は、空の明るさが残る夕方が撮影しやすくておすすめです。

絞りは開放に近い小さいF値、シャッタースピードはできるだけ速く設定して撮影します。花火が線ではなく、点で写った方がソフトフィルターやクロスフィルターの効果がきれいに出ます。 ISO 感度が上がりすぎるとノイズが気になるため、ISO 感度の上限値をISO3200 位に設定しておくと良いかもしれません。

花火は燃焼時間が長く、煙が出にくい花火が撮影に適しており、スパーク花火がおすすめです。



クロスフィルター:光の粒をキラキラに

hanabi_11_cross.JPGPRO1D R-クロススクリーン(W) (4本線)

クロスフィルターを使うと、花火の最も明るい部分は大きなクロスになり、パチパチと飛ぶ光の粒は小さくキラキラと輝いて写ります。 クロスフィルターの効果を最大限に引き出すには、絞りは開放に近い小さいF値で撮ります。 暗くなってくると次第にクロス効果が強くなり、線が長く写ります。空が暗くなってからは、クロスの線の短いトゥインクル・スターシリーズがおすすめです。


hanabi_12_hikaku.jpg


hanabi_13_snow.JPGPRO1D R-スノークロス(W) (6本線)


hanabi_14_8x.JPGPRO1D R-トゥインクル・スター8X(W) (短めの8本線)
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ソフトフィルター:光をふんわりと拡散

hanabi_15_bm05.JPGブラックミストNo.05

手持ち花火にもブラックミストがおすすめです。ブラックミストは光をふんわり拡散し、映画のワンシーンのようなエモーショナルな雰囲気を作り出します。 露出を明るめに仕上げると、光のにじみがより印象的になります。撮影時に花火の色が白く飛んでしまうと後で色を再現することができないため、撮影後に画像を少し明るく調節するのがよいでしょう。



hanabi_17_hikaku.jpg

クロスフィルターとブラックミストの重ね付けもおすすめです。


hanabi_18_koharu_2.JPG ブラックミストNo.05 + PRO1D R-クロススクリーン(W) 使用

ブラックミストの効果で花火の光源からふんわりと光が広がり柔らかい描写になりつつ、クロスフィルターの効果で花火の光源は大きな一つのクロスになります。細かな火花もきちんとクロスになっていて、花火のキラキラ感がしっかりと表現されています。

この夏は、花火をよりキレイに、印象的に写すレンズフィルターをぜひ使ってみてください。

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