小河俊哉 - トキナーレンズの高画質をより引き出す技術

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AT-X 116 PRO DX

AT-X 116 PRO DXTOKINA AT-X116 PRO DXは、APS-Cフォーマットに対応した焦点距離11mm~16mmの焦点距離を持つレンズであり広角レンズに定評のあるトキナーが世界に放った唯一無二の一本だ。

このレンズの特徴とも言える点は、他に類を見ない11mm~16mmという焦点距離。 そしてズーム全域F値2.8という明るさ。
さらに、周辺流れも非常に少なく地平線水平線などもまっすぐに出る広角レンズだ。 また、SD(超低分散ガラス)を贅沢に2枚も使い色収差を除去している点も見逃せない。

色再現や色抜けも非常に良好な一本でもあり僕自身も現場で好んで使うレンズである。

以下、作例をご覧頂ながら解説をしてゆきたいのであるが、僕の撮影方法は「頭に浮かんだイメージを再現する」撮り方を行っているため画像に若干のレタッチを行うことを前提としている撮り方であることを先におことわりしておきたい。 また、作例解説には、そのTOKINA AT-X116 PRO DX(以下AT-X116とする)の特徴を生かした撮影方法と、レタッチの方法も合わせて解説してゆきたい。


 

Index

 

作例01空と大地を撮る

焦点領域11mm(35mm判換算16.5mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/2500秒、絞りF8、ISO400、WBオート、カメラD300


About

ニュージーランド・トンガリロ国立公園で空と大地を撮った。
まず1枚目である。
高コントラストのAT-X 116 PRO DXは、こうして大きく空を入れ込んだ写真も得意科目の1つだ。 
実に立体感を感じる空を再現してくれている。
また、空の青のグラデーションも確りと再現されており、トキナー製レンズ特有の青の抜けの良さがよく現れている。

 

焦点領域11mm(35mm判換算16.5mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/2500秒、絞りF8、ISO400、WBオート、カメラD300


About

2枚目は大地を大きく入れ込んだ一枚だ。
こうした広い画を撮るときのキモは、なんと言っても画面の中の様々なものが細かくキチンと解像で来ているかどうかである。
この作例で言えば、小さな草花がキチンと解像され、さらに奥に見える山々までも解像されていることが求められる。
細かくキチンキチンと解像され、それがひとつひとつ積み重なった結果こうした広い画は立体感を感じる画となれる。
AT-X 116 PRO DXは、高い解像力を発揮し、こうした広い画も立体的に再現してくれるレンズだ。

Retouch

この2枚のレタッチであるが、特に補正する部分は見当たらなかったが隠し味程度トーンカーブで中間調からシャドウ部分をほんの少し下げ完成とした。

 

作例02荒野に生える草を撮る

焦点領域11mm(35mm判換算16.5mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/400、絞りF11、ISO200、WBオート、カメラD300


About

ニュージーランド・トンガリロ国立公園は、指定範囲の中に広大な荒野も含まれている。
その広い荒野では、ところどころに背の低い草が茂ったタソック帯が見られる。
広角レンズの撮影方法のひとつとして、メインの被写体にグッと近寄よりドンと奥を入れ込む撮影方法がある。
その時、レンズに求められるものはレンズの隅々まで解像する力を持っているかどうかなのである。

 

焦点領域11mm(35mm判換算16.5mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード1/500、絞りF11、ISO200、WBオート、カメラD300


About

1枚目、2枚目の作例共に、AT-X 116 PRO DXのレンズの端の解像度を調べるため、わざとレンズの端に被写体を置き、さらに広角端で撮影するというレンズには厳しい条件で撮影している。
しかし、この厳しい条件をものともせずAT-X 116 PRO DXは、1枚目の黄色い小さな花2枚目の細くこまかい草を確りと解像している。
これは驚くべきことである。

Retouch

この2枚のレタッチであるが、特に補正する部分は見当たらなかったため、そのままで完成とした。

 

作例03月光と荒野を撮る

焦点領域11mm(35mm判換算16.5mm相当)で使用、撮影モードマニュアル、シャッタースピード25秒、絞りF5、ISO1000、WBオート、カメラD300


About

荒野でのナイト撮影を行った。
月が昇ってしばらく経った頃、月がムーンリングを纏っていた。
広角端11mmはこうしたムーンリングを丸ごと画面に入れ込み撮影することが出来る焦点距離だ。
また、AT-X 116 PRO DXは広角端11mmでも歪曲収差が少なく地平線が真っ直ぐに出ていることも特筆するべき点である。

Retouch

この一枚のレタッチであるが、特に補正する部分は見当たらなかったため、そのままで完成とした。

 

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